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プルト小説
父がなにやら舟を作っているようです【前編】(ハーディス+デュラン+ルーファウス)
トントントン!
ゴンッゴンゴン!

ハーディス「〜♪」

ハーディスは1人、トンカチを片手に舟を作っていた。

デュラン「…お父さん?何をやっているんです?」

ハーディスの息子であるデュランがハーディスを見つけ、話し掛けた。

ハーディス「お、デュランか。いや、舟を作っているんだ。まだ作りかけだがな。」トントンカンカンカン

デュラン「しばらく姿を見ないと思ったら、こんなところで1人で舟を作っていたんですか。そしてそのトンカチやノコギリ等は下界じゃあるまいし一体どこから…」

ハーディス「ん?もしかして何か用があってオレを探してたのか?」

デュラン「べ、べつにお父さんがお母さん(エリス)のとこにいないから少し心配になったとかそんなんじゃないですからね!」プイッ!
(ウェダさんのとこにいるのかもと思ってたけど、違ってて良かった…。)

ハーディス「はは、言い方やしぐさがまるでエリスみたいだな。そっか、デュランは心配してくんないのか。」ショボン

デュラン「Σえっ…!?い、いや、全く心配してないとは言ってないじゃないですか!;」アセアセ

ハーディス「じゃあ心配?」パァッ!

デュラン「……くっ!ま、まぁ、どちらかと…いえば…心配ですね…。」
(なんだろう、妙に可愛くて妙に腹が立つ…。)

ハーディス「ところで何の心配だっけ?」

デュラン「ところでお父さん手が止まってますよ。舟はもうあきらめるんですか?」
(腹立つ。)

ハーディス「あ、そうだった。舟作らないとな!」

トンッ!カンッ!カンッ!ガンッ!!メキィッ…!

デュラン「なんだかさっき嫌な音がしたような…。そもそも舟を作ってどうするんです?………あ!」ピーン!

ハーディス「え?そりゃあ舟といえば…」

デュラン「いいえ言わないで下さいお父さん。僕わかりましたから!」
(イカダならまだしも、この2人乗りの舟といえば…!)

ハーディス「ん?うん。」コクリ

デュラン「お父さんも意外と中々やりますね、完成が楽しみですよ頑張ってください。では僕はこれで、また会いましょう。」スタスタ…
(そう!【女性との舟デート】!!つまりお母さんラヴなお父さんは、舟が完成したらお母さんと…!)

ハーディス『エリス、君に楽しんでもらおうと舟を作ったんだ。さぁお手をどうぞ、俺の永遠のお姫様。』スッ!

エリス『あぁハーディス、素敵よ。』ウットリ…


デュラン「………うん!素敵だなぁ…。お母さんには秘密にしとこう。」ワクワク


―1時間後―

コンコンッ!トンットントン!

ハーディス「う〜ん?大体こんなもんか?バスの浜に転がってた舟とかあればなぁ…。実物の見本さえあればもっと早く完璧に完成するのに……」

ルーファウス「…父さん?何をやっているんだ?」

ハーディスの息子であるルーファウスがハーディスを見つけ、話し掛けた。

ハーディス「お、今度はルーファウスか。いや、舟を作っているんだ。まだまだ作りかけだがな。」トントンカンカンカンガンッ!!メキャッ!

ルーファウス「ふーん…。さっき嫌な音がしたような。」

ハーディス「ん?もしかして何か用があってオレを探してたのか?」

ルーファウス「いや、たまたま通りかかって父さんがいたから特に用は……、あ。
あー…っと…その…」
(どうしよう、せっかくだし言っちゃおうかな…)

ハーディス「《ガンッ!!》どうした?何か《ガンッ!!》あるなら《ガンッ!!》遠慮せ《ガンッ!!》ずに何で《ガンッ!!》も言ってみな《ガンッ!!メキャッ!》さい。」ニコッ!

ルーファウス「まずトンカチ握ってる手を止めてくれないかな?」
(腹立つ。)

ハーディス「はははごめんごめん。んで?」

ルーファウス「…その、えっと…父さん!」

ハーディス「うん。」

ルーファウス「こんな事を言うのはオレのワガママなのはわかってるけど…、あの…、できれば母さん(ウェダ)の傍になるべくいてほしいんだ。」

ハーディス「え、なんで?」

ルーファウス「な、なんでって、それは…」
(父さんはエリスさんのとこばっかりいるみたいだし、それに自分の両親がいつも一緒で円満でいてほしいって察してくれてもいいような…)

ハーディス「ルーファウス。」

ルーファウス「なに…?」

ハーディス「オレはこれでもお前の実の父だぞ。なにも遠慮する事はないんだ。」

ルーファウス「…!うん…、じゃあ遠慮なく言うよ。」

ハーディス「あぁ!」

ルーファウス「まず父さんは自由気ままというか無神経というか人に対してデリカシーというものが欠けてるよ、とくに女性にね。それでエリスさんが大事なのはわかるけどいくらなんでも母さんをないがしろにしてるんじゃないかな?まさか母さんを愛してないわけじゃないよね?オレを含めて8人も子宝に恵まれたんだし。というか8人て多いよ中々いないよもうここまでいくと相性良すぎな証拠だよ。それと生前はよく母さんとまだ小さいオレをほっといて夜明けまで訓練てひどくない?せめて夜くらいはゆっくり話がしたかったよ。将来なにになりたい?とかさ。それに父さんトドメと言わんばかりに19才で亡くなって残された母さんをどんだけ泣かしては…」ペラペラグチグチ…

ハーディス「あわわわ…」

〜ルーファウス君の説教はまだ続きます。しばらくお待ちください〜

ルーファウス「………てことで、オレはずっと父さんの帰りを待つ母さんを見てきて育ったからさ、もうこの世は試合とかないんだし、いい加減ちょっとは考えてほしいんだ。」

ハーディス「あう…」

ルーファウス「聞いてる?」

ハーディス「聞いてます…ごめんなさい…。」
(遠慮するなと言ったがまさかここまで遠慮ナシに言われるとは…)

ルーファウス「本当に?」

ハーディス「途中で半分寝そうになったけど全部聞いたって。とにかく、フラフラせずにウェダの傍にいろって事だろ?でもオレ別にフラフラしてないんだけどな。」

ルーファウス「してるじゃないか。自覚してよ。」

ハーディス「ん?そうなのか?」

ルーファウス「はぁ…。」

ハーディス「わ、わかったって…。でもなー…」

ルーファウス「………。」
(う、さすがにワガママ言い過ぎたかな…。)

ハーディス「ここって下界でウェダの旦那になったやつオレの他にも何人かいるしな。その旦那の中でウェダがオレと1番一緒にいたいってんならいいんだけどよ。」

ルーファウス「そんなの、母さんは父さんを1番愛してるに決まってるじゃないか!!」

ハーディス「だといいな。でもこればっかりはなー」
(ウェダの本音も一度聞いてはみたいが、ウェダってあまりエリスみたいにズバズバ言うタイプじゃないしな…。遠慮気味というか。)

ルーファウス「…あ!もしかして父さん…!」

ハーディス「ん?」

ルーファウス「母さんよりエリスさんの傍にいたのは、母さんや母さんの今までの旦那さん達にそんな遠慮していたからって事!?」
(母さんが本当に父さんとずっと一緒にいたいって言ったなら、エリスさんには悪いけれどこれで父さんはエリスさんより母さんの傍にいる事になって、母さんも幸せになる!)

ハーディス「んん?」
(え?エリスの傍のウェダとウェダの旦那達の遠慮?ウェダの旦那が……え?なんだかルーファウスが難しいこと言ってよくわからなくなってきたな。それになんだかルーファウスが急にイキイキしてるのはなぜだ?)

ルーファウス「とにかく、一度父さんと母さんは今度2人っきりで話し合ってほしい。舟が完成してからね。」

ハーディス「えー…、ウェダが怒らないならな。」

ルーファウス「それは父さん次第。」

ハーディス「ウェダ怒ったら怖い…」

ルーファウス「父さん!!」

ハーディス「わ、わかったって。」
(ルーファウスもなんか怖い…)

ルーファウス「…その舟、2人乗りできるやつだね。向かい合ってじっくり話し合うには丁度いいな。わかった?じゃあ舟作り頑張ってね父さん!」スタスタ

ハーディス『ウェダ、どんなにウェダの旦那がいようとも関係ない!オレはウェダの傍にいたいんだ!このままこの舟で2人だけの場所へ行こう!』キリッ!

ウェダ『ハーディス…!どんなにその言葉を待っていたか…嬉しい!』ウットリ…

ルーファウス「………うん。舟が完成したら、その時は…」ワクワク


デュラン「あ、ルーファウス君!♪」

ルーファウス「あ、デュランさん!♪」

デュラン「なんだかご機嫌ですね♪」
ルーファウス「デュランさんこそ!♪」

デュラン&ルーファウス「「はははは!♪」」


果たしてどうなる?

━━━━━━━━━━━━
なんだか長くなったな(笑)

まだまだこの話は続きますー(´ω`)

デュランとルーファウスの妄想内のハーディスは八割増しのイケメン(笑)

ルーファウスも訓練するから人のこと言えんぜっ

てことで読んでいただきありがとうございます(^-^)/

2013/4/11

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あきゅろす。
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