●白いと青い
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暫く待ってれば中に入る様促され、緊張しつつ、足を踏み入れる。
「...ぁ、天音.....純白です、よ..宜しくお願いします」
皆仲良くする様に!と、叶先生が言う中、期待外れ、とか残念、とか聞こえてきた
...それって俺の事だよな?期待って何を期待してたんだ?
「んじゃぁ、お前の席はぁ...」
叶先生の言葉に顔を上げると後ろの席には、笑顔で手を振る凛都が居た。
「おぉ、んじゃソコな?」
凛都の方へと指指す。
やった!凛都の後ろだ!
少しでも知っている人の近くが良かったと思って居たので、一安心だ。
急ぎ足で凛都の元へ行くと、凛都も笑顔で迎えてくれる
「良かったな、席近くで」
「うん」
凛都の言葉に大きく頷く。
******
「純白、準備出来たか?」
授業が終わり、凛都が尋ねてきた。次は移動教室なのだが、準備に手間取っている。
「あ、」
「どうした?」
俺が鞄をあさってたら、嫌な物を見つけた。
凛都が、どうした?と覗き込んでくる。
「これ...」
凛都に差し出した一通の紙。転入にわたって提出しなければならない用紙だ。
昨日バタバタして忘れていたのだ。
しかも、未記入のまま...
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