●白いと青い
・
「どうだ?仲良くなれそうか?」
「はい。慶栄君とは友達です!困った時は助けてもらってます......俺も何か出来れば良いんだけど...」
最後の方は呟くように言ったのだが、叶先生には聞こえていたらしく、小さく笑うと俺の頭をグリグリと撫でた。
「そうか、良かったなぁ!」
一見、教師に見えないし親身になって心配する様にも見えなかった為、叶先生の以外な一面を垣間見て、嬉しくてクスリと笑った、
「......お前、あんま人前でそんな顔すんなよ」
急に真顔で言われた言葉に、俺はキョトンとした表情で叶先生を見上げた。
暫し、何かを考える風にしていたが溜め息を吐くと、
「まぁ良い。慶栄が側に居るなら安全か....」
一人呟き、一人納得して歩き出す。
えっ?何なの?俺は蚊帳の外ですか??
仕方なく後に続けば、叶先生はとある教室の前で立ち止まり遠慮無しに扉を開けた。
「おぉい!席付け、席!」
叶先生が教室に入ると共に、
『叶ちゃん今日も素敵〜Vv』
なんて、黄色い声が飛んできた。
大丈夫か?何か幸先不安になってきましたが...。
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