[携帯モード] [URL送信]

●白いと青い
初日


「ねぇ、凛都」

「ん?」



隣で掛け布団を畳んでる凛都に、昨夜の事を聞いてみた。



「昨日さ...夜中に部屋来たりした?」



凛都は動かしていた手を止めると怪訝な顔付きで俺を見やる。



「いや。.....なに?何かあった?」

「ぅ、ううん!唯、夢みただけ!」



また凛都に心配かけてしまう、と思い頭を振る。





自分で言っておいて、何故か寂しくなった。
あれは本当に夢だったのか...。




「ほら、早く支度して!」



相変わらず、お母さんな凛都に急かされながら支度を始める

洗面台で髪をスプレーで黒に染める。
眼鏡を装着し、前髪を垂らし、方目が隠れるようにする



う〜ん、我ながらヒジョーに暗い......



「お待たせ〜」



玄関で待つ凛都の元へ向かうと、凛都は一つ頷き、



「よし、行こうか」


女の子が見れば喜びそうな、綺麗な微笑を浮かべた。







こうして、何だかんだで慌ただしく俺の転入初日が幕を開ける






[前へ][次へ]

7/18ページ

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!