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おそろい


立花様より




二人共通の宝物。



「トキ、ちょっといいか?」

「何?ガナッシュ。」


告白から戻ってきたガナッシュが、僕の手を取る。

手のひらに何か置かれた。


「うわぁ・・・。」

「イヤリングなんだ。」


ガナッシュと同じ瞳の色の宝石がついたイヤリング。

キラキラと光っていて、綺麗だ。

でも、おかしい。
片方しかない。


「片割れは、こっちにあるんだ。」


そう言ったガナッシュの耳には、キラリと光る青色の宝石がついたイヤリング。


「もしかして・・・。」

「これは二つで一つ。お互いの瞳の色のイヤリングをつけよう。
いつまでも、一緒の意味を込めて。」


もう一度、イヤリングを見る。
淡い光を放つそれは、何だか優しくて、温かい。

イヤリングをガナッシュとは、反対の耳につけた。


「どうかな?」

「よく似合ってる。」

ガナッシュの言葉に、思わず、笑顔になってしまった。


「ガナッシュ、ありがとう!」

「喜んでもらえて、良かった。」


どうしよう。
凄く嬉しい。
嬉しすぎて、トキは舞い上がりそうだ。


「初めてのおそろい、大事にするね。」

「肌身離さず、つけているよ。」
好きな、大好きな人からもらったおそろいのプレゼント。

それは二人だけの宝物。


Fin


2007/6/3


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