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相変わらず機械音が煩い工場内で休憩のチャイムが鳴り響く。


「はぁ…」


思わずため息が出る。
熱い、ひたすら熱いのだ。
工場内は溶接炉もある上に、機械が動き熱を発する。
例え冬でも工場内では半袖一枚でいい位なのだ。

休憩は10分。
俺はいそいそと飲み物を買い休憩室へと入る。
きつめにかけられた冷房が気持ちよい。汗がひんやりと乾いていくのがわかった。


人があまり来ないこの部屋は、俺にとって丁度いい。
人が来ない理由は、禁煙の休憩室だからだ。少し狭いが、人の出入りが少ない分室内は比較的キレイだ。

がちゃりと誰が入って来た。


「秋藤ちゃーん」
「……なんですか?安井さん」


まったりと貴重な休みを過ごして居たのにその声ですべてが台無しになった気分だ。
普段は喫煙室にいる筈の安井だった。

安井は上司に取り入るのが上手い。その為、次の昇級試験には安井が上から推薦されるだろう、だなんて噂されてたし、本人も言ってた。

そんな奴が俺になんのようだ…?

きっとロクな用ではない。

そう思った俺の感は当たった。


「検査の原ってやつ、知ってる?」
「?同じ派遣会社の奴…」
「そう、原。お前と一緒な寮にいるんだってな」
「は、あ。そうだけど…」


ずっと気になるのは安井の表情。
ニヤニヤと嫌な笑いを浮かべてる。


「お前、やっぱりホモだったんだな」
「………は?」


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