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滑稽な、
(劉禅×星彩←関平)





拙者と星彩は幼馴染み。
父親同士が義兄弟という事もあり
幼いころから隣には星彩がいた。


まだななつの時だったか、彼女は馬に乗りたがった。
『かんぺい、わたし、うまにのってみたいわ。』
『でもせいさい、ちちうえがせっしゃたちにうまはあぶないって…』
『そんなのどうでもいいわ。わたしはのる。』

星彩は昔から頑固だった。(父親譲りか?)それに、一度決めたことは頑としてやりとおそうとした。


星彩にひきずられ馬小屋に行き、乗ろうと試みたところ
趙雲にみつかり、笑顔(黒いオーラつき)で何をしてるか訪ねられた。
動揺し、ふたりであわてて戻ってきたのだ。

結局、馬にのれなかった星彩は拗ねてしまい、慰めるのに骨が折れた。



『だいじょうぶだよ、せいさい。せっしゃもせいさいも、おとなになったらのれるよ!』
『ー…。でもわたしは、おんな、だから…』

そう言って泣きそうになる星彩は
いつもの気丈な様子は全くなく、幼いながらも“星彩をまもらなくては”と変な責任を感じたりした。


『じゃあさっ、せっしゃがおとなになって、うまにのれるようになったら
こっそりせいさいをせっしゃのうまにのせたげる!』

目が潤んでる星彩に、
にっこり笑いかける。

星彩はかっと顔をあかく紅潮させて、目をきっと鋭くすると

『…よ、よわむしかんぺいにいわれたくないわ!わたしはじぶんのちからでうまにのるの!』


ぺしッと しっぺをうける。

『う〜、…せいさい〜』
『……ふんっ』


思えばあの時から星彩はツンデレだった…。

でもずっと彼女が照れて顔を真っ赤にしていて、照れ隠しなんだってすぐわかった。
そしてそれがちょっぴり嬉しかったのは秘密。



「関平ー!」
「あ、星彩。」

今しがた考えていた人物が馬にまたがり現れた。

なんていいタイミングだ。


「劉禅さまが呼んでる、早く。今は裏庭の方にいらっしゃるわ。」



心がずきずき痛みだす。

星彩は劉禅さまのもとに嫁いだのだ。


頭では諦めないといけない、とわかってる。
けれども心が、まだ好きだ、自分のものにしたい、と騒ぎたつ。


「、わかった、今行く」

星彩に笑いかけ、城に戻ろうと
木にくくりつけていた馬の手綱をとる。


彼女は「それじゃあ」とだけ言って、もと来た道を引き返して行った。

(すっかり馬に乗れるようになったのだな…)

だんだん離れていく小さな背中に、寂寥の念を抱く。



そうして自分も馬に乗り、彼女の後を追うように城へ向かう。


なつかしい、あの頃に戻れたなら、なんて考える自分に嫌気がさし情けなさで泣きそうになった。





(なんと滑稽だろう!)






end.


09.04.02


※史実とはくいちがうとこもあると思います。そこいらは注意くださいませ
関平はかわいそうなキャラが似合うと思う(゜∨゜)←←

次の話ではくっつけてあげたいな












あきゅろす。
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