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始まりはとある日の放課後


キンコーンカーンコーン

放課後。
湘北バスケ部ロッカールームにて着替え中の男子生徒、二人。

「なぁ、リョーちん」
「あ?なんだ花道」
「前戯ってなんだ?」

ガンッ

唐突に聞かされたその単語の威力はかなりのものだったらしい。宮城はロッカーを閉めると同時に指先をも仕舞い込んでしまった。そしてすぐさま悲痛な絶叫が響き渡った…。

「ひぎゃあ!!!!!」
「リョ、リョーちん大丈夫か?!!!」
「痛あ゛!!!死ぬ!!!これ絶対死ぬ!!!」
「うおあっ!めちゃくちゃ腫れてるぞ!青くなってる!スマン…俺がフーフーするから」

花道の言葉など右から左へ抜けていく。宮城は床にしゃがみ込んでのたうちまわった。

「この…ボケェ!!…っ…殺すぞこのハゲ……!!」

あまりの痛さについつい暴力的な発言をしてしまう宮城。花道はその痛々しさに口をおおってあたふたした。

「スマン!!まさかそんなに動揺するとは思ってなかった…」

いや確かに花道自身は“前戯”が何たるかを知らず、純粋に質問したまでだったが、先日三井とシたばかりの宮城にとっては衝撃意外の何ものでもない爆弾発言だった。

「ハァハァ…ちょっと時間くれ…」

宮城の痛みが治まるまで暫く御待ちください──




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あきゅろす。
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