※5
俺は興奮しきってダウン寸前の三井さんをそっと抱き寄せる…。俺だって緊張しきって何やってんのかワカラネェ。
ただ気づいたらこうしてた。三井さん…辛そうだ…。これじゃ見舞うより殺しに来てるみてぇだな。
思考が巡り巡る。
いまアンタは何を想ってる?
ぜぇぜぇと、咳払いと熱と汗と…
俺のなかは三井さんで満たされる。
「…三井さん」
俺はそっと三井さんの髪に触れ、優しく撫でてみる。
「……ゴホッ」
“……”
俺は宮城の手つきに驚いた。こんな風に抱き寄せられたり、髪を撫でられたことは一度もない。
喧嘩に明け暮れていたあの頃が嘘のようで感狂う…
熱が急上昇していく。俺の熱か宮城の熱か。互いの鼓動が伝わってくるのが分かる。こうしてる時間が、何十分もの長さに感じられる。
「三井さん…これ以上、は、ダメ?」
宮城が俺の肩ごしに問う。若干、声が上擦っている。答える間もなく、宮城はそっと俺の首筋へ顔を埋めてきた。
「…っ」
背筋に走るゾクゾク感に、思わず声が出そうになるのを何とか堪えた。
「…もういいだろ」
必死に俺に吸いついてくる宮城を押しのけようとして腕をつかまれる。
「宮城!!」
宮城が俺にのしかかってくるその重みでベッドが軋んだ。
その音で何かが弾けとんだように宮城は俺の服へ手をかけた。
「怖がんないで。優しくするから。」
宮城は切羽詰まった顔で俺を見下ろしてる。どうにも見下ろされるのが気に食わない。俺は自由のきく手で宮城のあごをつかみ、こう言った。
「それが大先輩に対する口の聞き方か?」
宮城は俺の手を制し、口端を上げてニヤつく。
「セックスに先輩も後輩もないッスよ。」
「…なに?」
宮城の貼り付くような含み笑いが俺を見下ろし、ボタンを外しはじめた。「お前、触るだけっつったろーが!!」
思わず宮城の首をつかむ。
「っせぇな…。黙って抱かれろ!!」
《ぶちっ…》
その一言で俺の堪忍袋の緒が切れた。少し優しくしすぎていたようだ。
《ゴッ》
「!!!」
「あんまナメンナよ俺を。次ナメた口聞いたらボコボコにすっぞ。あ?宮城よ。」
「すぐヨクなるから。暴れないでクダサイよ。」
殴って勢いがおさまるはずだったが、奴は俺の上に馬乗りになり、無理矢理に下着ごと脱がせてきた。宮城は俺のまだ勃ちもしないアレ握ると、そのままソレを口に含み舌の上で上下にしごき始めた。
「ぁ…!!」
体の力が抜けていく。俺は宮城の髪をつかみ、首を仰け反らす。揺れる視界に頭の芯が痺れる。
「……っ」
次第に宮城の口内で勃ちはじめた俺のモノを、甘がみしながら吸い上げてくる。
一点に集まる刺激に体ぜんたいが脈打つ。
「……っ…っぁ」
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