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食いかかりそうな勢いで目を血走しらせていたかと思えば、気の抜けたようにシュンとする宮城に今度は三井が苛立った。
「なんなんだよテメェわ。
盛りのついたサルか?!」
解放された腕に痕が残っている。その痕をさすりながら宮城を押し退けようと上体を起こす………が、何かが下腹部に当たっている…
何か堅いモノが…
「…ごちゃごちゃうるせぇな…。早く行けよ」
「……」
三井は宮城の膨張したソレから視線を外せない。
「あ。」
その視線に気づいた俺はごくっと生唾を飲んだ。
三井さんの視線が痛い…
何よりもその三井さんを目の前にして
抑制の効かない自分が情けない。
本当に自分はどうかしてる。
イカレたのかも知れない。
毎日毎日男ばかりで連んでるからこんな間違いを起こすんだ。
よく考えてみれば部活に打ち込み始めてからは女を抱いていない。彩ちゃんに一目惚れして、何回かは抜いた…もちろん自分で。それだけだ。
そうか、そのせいなんだ。
俺は別に相手が三井さんじゃなくてもいいはずなんだ。その証拠に今でもまだ彩ちゃんが好きだ。
要するに溜まってただけ。そうに違いない。
そうは言い聞かせるものの、俺の顔は紅潮していた。
「………」
もう三井さんは顔面蒼白で言葉にもならないといった様子で俺の胸板を押し返す。
でもなぜか…さっきからこの人は闇雲に抵抗したりはしない。隙だらけだ。俺よりもずっとデケェ図体してんだから
普通ならボコボコに殴られてるはず。
なのにこの人は…まるで……
まさか俺に気があるんじゃ。自分でも単純すぎるとは思う。─
ピンときた宮城はニカッと笑うと三井のユニフォームに手をかけた。三井の胸は火を吹いたように熱い。
「もしかして三井さんも…シタいの?」
俺は一か八か聞いてみた。
「…コロス!!!!!!!」
…返事はNOのようだ。
おお、いつもの威勢が戻ったな。
ちょっと試しに先に進んでみようか…。
もし抵抗されたらそこで、何日も女が抱けずに溜まっていたこととかなんとか話つけて誤魔化そう。何もなかったかのように全部冗談にしてしまおう。
そしたら傷つかずにすむ。
女相手とはわけが違う。
自分にも先がわからない。わからないものほど怖いものはないんだ。危ない橋は渡れない。
俺は次の行動で三井さんの抵抗に合い、キッパリと諦めるつもりでいた。
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