銭湯
校舎から外へ出て、いつもと違った雰囲気に胸も弾む。
《ドキドキ…》
“晴子さんと…せ、せ、銭…湯”
《ぷしゅー》
「桜木くん?お腹大丈夫…?」
晴子が心配げに花道の腕をつかむと顔を覗き込むように見上げてくる。
「へ…?…あ、全っ然問題ないッス!!!ほんと美味かったッスから」
ニッコリしてみせる。
「ありがとう桜木くん…優しいのね」
つかんだ腕をギュッと抱きしめる晴子。もちろん花道は気が気でない。
《ドッキンコー!!》
─そして到着─
“い、いやぁ長い道のりだった…”
真っ赤な顔で額の汗をぬぐう花道。
「着きましたね晴子さん」
「うん。じゃあ…出たら一緒に…」
晴子が恥ずかしそうにうつむく。
「え?あっそうですね!!夜道は危険だから俺と一緒に帰りましょう!!」
「うん…じゃあ後でねっ」
「はいっ」
2人は男湯と女湯の左右に別れて中へ入って行く。
「まるで恋人同士のようだ……ふ、ふははは」
「なぁにニヤついてんだよ気色悪いっ」
ぬ?と振り返ると脱衣所で服を着替える三井が。
花道「みっちー、もう上がるのか?」
三井「おう。宮城と流川はまだ中にいるぜ。」
花道「なに?! リョーちんまだ入ってんのか?」
三井「ああ…なんかヤケに丁寧に洗っててよ。もー30分以上洗ってるよ。」
女じゃあるめーし…と呆れたように言ってから脱衣場を後にする三井。
花道「そうか……。」
“そして流川の野郎も一緒か…”
花道は渋い顔をして服を脱ぐと中へ。
≪ガララ……≫
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