「うしっ 行くか。」
パンッと頬を叩き、マイボールを片手に取りスポーツバッグをかつぐ。
「んじゃ行ってくるわ。」
靴をはくと体半分向きなおりニカッと差し歯を光らせる。
「がんばってね!!お兄ちゃんっ」
「おう。行ってきまっす。」
“ああ寂しい…お兄ちゃんと何日も顔合わせられないなんて……っ”
意気揚々と玄関をでるとハンドリングしながら学校へと向かう三井。
「今年はやるぜ…俺は。」
“三年最期の夏休み……っても休みなんかねぇけどな”
「…ふ。このバスケットボールが俺を休ましちゃくれねぇのさ………」
ボールを勢いよくはじくとジャンプしてキャッチ。
「ぬ…はははは!!
…がんばろ。」
三井は再び歩き出す。
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