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「誕生日おめでとう寿。
それから、さよなら」


県大会まであと一週間という区切りの日に俺はフラれた。
誕生日だってまだまだ先だってのに、もう俺たちの“未来”はないんだからって一足早い最悪の誕生日プレゼントをもらった。
俺の何が悪かったんだろうって、そんなことは分かってんだよな、俺だって。好き放題してきたツケが回ってきたらしい。でもアイツはなぜか笑ってから俺に背を向けた。それが気にかかって仕方ない。


「ディフェンス一本止めるまで!!ファイト!!」
「宮城ィ!!足が止まってるぞ足が!!へばったかァ!!」


張り切ってるなぁ赤木の野郎。懐かしい。近寄りもしなかった体育館に俺は立っている。ボールの弾む音にバッシュの擦れる音を聴くのはどれぐらいぶりなんだろう。

俺は髪をバッサリ切ってから湘北バスケ部に復帰した。

こんなこと死んでも誰にも言えないし言うつもりはないけれど

昨日までの堕落した俺を断ち切るために。
唯一の理解者だった女を断ち切るために。
俺は髪をバッサリやった。



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