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「なによ。イヤなの?」



「イヤじゃねぇけど…俺も入るの…?」

「当たり前でしょ?」



リョータの耳が赤くなってる。それにさっきから目が泳いでいて視線が定まってないみたい。
こーゆうとこ純粋だなって思う。



「ほらっ早く!!」

「ええ?!まじで入らなきゃダメ…?勘弁して…夏樹ちゃんっ
流石にここはちょっと……。わっ」


赤らめた顔で必死に訴えかけてくるリョータ。

でも今日は絶対私の言うこと聞いてもらうからね!


私がリョータの腕を引っ張って店内へと連れてはいる。


強制。


「でもなんで俺が選ぶの?つうか俺が選んでいいの?」



リョータが周りの女性たちの視線を気にしながら私の後ろに隠れるようにして聞いてくる。


その姿がなんだか可愛い。



「だって…今度お泊まりするじゃん…だから」


リョータがアッって顔して口元を隠した。


「ちょっと…そんな顔しないでよ!私が恥ずかしくなるじゃん…っ」


不覚にも赤くなる私。

「それってつまり…」

「………」


ちょっと突っ走りすぎたかな…?
リョータ引いてたらどうしよ…。



「リョータ?」


私は少し不安げにリョータの顔をのぞき込んだ。



「すげ…爆弾発言だよソレ。本気にするよ?俺」



「………うん」




少し間をあけてから頷いた。




「やっぱり可愛い下着でリョータに見せたいじゃん…」


リョータは少し考えるような素振りで店内を見渡すと、ひとつの下着を手にして私の前へちらつかせた。


「これなんか…夏樹ちゃんに合うと思うんだけど…」



!!真っ赤!!
しかもTバック


「リョータこーゆうのがイイんだ?」


リョータは満面の笑みで

「だいすき」


と言った。


まじ恥ずかしい…



「じゃあコレ買うね?あとは…」


「ん?」



私はリョータの制服の裾を掴むと、そっと背伸びして耳打ちした。


「薬局ついてきて」



「薬局?なんで?」


私はじれったいなぁって膨らんで見せてから、リョータの耳元で囁いた。


コンドーム買わなきゃ………




「………コンド!!!」

リョータが飛び跳ねるようにして大声で顔を上げるもんだから、店内の女性が一斉に私たちを見た。


「ちょっとバカリョータ!!」


「…あ!こ、近藤さんねっ!ごめんごめん忘れてた!!あはははっ…!」

リョータは真っ赤になってふらふらと私に寄りかかった。


「そーゆう爆弾発言をさらりと言うのはナシの方向でお願い…」


半べそかいて私に懇願してきた。

ちょっとからかいすぎたかな…
今日は恥ずかしい想いさせちゃったな。


「分かったから…
ね、リョータ。今日は付き合ってくれたお礼に…」


「え?」



「私をあげる」



私はリョータの首に腕を回すとギュッと抱きついた。



「夏樹ちゃん…俺の話聞いてた…?」


リョータは完全に固まってる。すごく熱い体…


「ごめん♪だってリョータ可愛いんだもん」



「可愛い?」


リョータは私を引き離すと耳元で囁いた。


それは俺に抱かれてから言って


!!!


どうやらリョータの方が一枚上手だったしい。
今の言葉で私は完全にノックアウト。



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