[7]
(※三井視点に入ります)
…ああ我ながら情けねぇ…。
風呂に入るまでは特に意識してなかったんだけどな…。
やっぱ泊まる=……
ああっ!! ダメだ!!
バスケばっかやっててコッチを疎かにしすぎた……!
ほんとはこーじゃねぇんだ俺はっ
信じてくれ。
「なに唸ってんの」
「……。」
(※優子視点に入ります)
眉間にこれでもかってほど皺を寄せて目を閉じてしまった。
仕方なく私も目を閉じる。
「おやすみ、みっちゃん」
「…おやすみ」
みっちゃんの時折ふわっと甘く香る腕に抱かれて、ゆっくりと眠りに落ちていった。
─AM 2:31─
…目ぇ覚めちまった。
いったんは寝たもんの…隣に好きな女が寝てるとなると流石に眠れない。
部屋んなかは真っ暗で、サイドテーブルの目覚まし時計が時を刻む音にまじって優子の寝息が聞こえているだけ。
静かだ。
今何時だ?
目覚まし時計を見ると、蛍光色で“2:33”の文字。
「…まだ2時半かよ」
いったいあと何時間ガマンすりゃいいんだ。
俺もアホだな………なんで………。
考えても仕方ない。
俺は便所に行こうと起き上がった。そしてぴたっと優子の腕が触れる。その腕はびっしょり濡れて………。濡れてる?
「優子?」
なんだこの汗!寝汗にしちゃ尋常じゃねぇだろ!!
まさか熱だしたんじゃ…
「おい優子っ」
俺は再びベッドに片手をついて優子を揺り動かした。
「……ん…」
優子の体を片腕で支えると、ゆっくり上体を起こさせる。
額に手のひらを合わせると…やっぱり熱い。明らかに常温でないことが分かる。
「みっちゃん…なんか暑い…」
「お前、熱出してんだよっ
着替えるか?汗でびっしょりだぞ」
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