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キスティスの想い遣り


 シエンナを含む5人がテーブルを囲んで席に着いた頃、丁度良いタイミングでスコールとキスティスも合流して、“歓迎会”と称する食事会が予定の通りに開かれた。

 盛り上げ役のセルフィと賑やか担当のゼルの協力?もあってか、食事会は和やかな雰囲気で大きな問題もなく成功した……

 ……かの様に見えた。しかし、スコールはリノアに何時もの元気がないことに気付いていた。

(何か怒ってるのか……?)

 食事中もリノアの様子が気に掛かる。怒っているのだとすると原因は何だろうと思考を巡らせるがこれといった原因が見当たらない。

「あら。食事も喉を通らないほどの熱愛ぶりなのかしら?スコール」

 隣の席に座っていたキスティスが顔を覗き込んで耳打ちしてくる。彼女もまた、スコールに想いを寄せていた一人であるから気になるのだろう。ただ想いを寄せて“いた”のであってそれは過去形だ。

 今は彼女の中で吹っ切れているらしい。

 スコールへの言葉にも仲間としての思い遣りの気持ちが込められている。それでも密かに想いを寄せていた身としては、スコールとリノアの今後が気に掛かるといったところだろう。

「そんなんじゃない」

 スコールがそう言うのを予想していたかのようにキスティスは優しく笑い、「そう?じゃあ彼女と何かあった?」と問いかけた。



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あきゅろす。
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