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一撃



へびは鬼が嫌いだった。
自慢の鬼が嫌いだった。
本当は、へびは鬼が嫌いだった。


へびはじっと身を伏せ、鬼の喉を食らうその瞬間を待っていた。
地面から程遠い、鬼の喉をぎらぎらと見据えて。


暫くすると、鬼が小石に躓いた。
地べたに這う鬼の喉が、へびの射程距離に晒される。


へびは、今だとばかりに噛み付いた!

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鬼はただただじっと、薄紫色の瞳でへびを見つめていた。



へびの一撃
(毒が、鬼の体を冒す)
(毒が、周囲に満ちていく)





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110603 修正




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