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私立鈴華学園
U
茜さんに連れられ、辿り着いた場所は理事長室。
あの後茜さんの車で移動した。
つか、門から校舎迄の距離離れ過ぎだよ。設計者のバカ野郎!!もう少し歩行者に優しくしろよ。
軽く頬を膨らましたら
「壱華ちゃん?」
心配そうに尋ねられ、慌てて笑顔を作った。

「どうぞ」
目の前に出された紅茶。
飲みながら書類に目を通す。学校方針とか校舎や寮の地図とか学年行事とか色々な事が書いてある。
『閲覧するだけで疲れるなぁ』
軽く頭に叩き入れると
「梗壱は?」
尋ねた。
早く逢いたくて堪らない。
「さっき連絡したからもうすぐ来るわよ」
ニッコリ微笑まれ、ワクワクした。

『早く逢いたいなぁ』
ドアの方をチラチラ見ていると
「多分抱き付いてくると思うからビックリしないでね」
苦笑された。
途端コンコン、ドアを叩く音がし
「失礼します」
よく響く美声が耳に入った。
『誰?この声スッゴク良い』
目線を向けると
「壱華ぁっっ!!」
ムッギュウゥゥゥゥッッ!!
思いっ切り抱き付かれた。
『く・苦しい』
「誰?」
初めてでこの行動って、ちょっとスキンシップ激し過ぎじゃね?
訝しげに尋ねると
「ごめん。嬉しくてつい」
ゆっくり放される身体。
見上げると、物凄く整った顔があった。

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あきゅろす。
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