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私立鈴華学園
T
初めて出逢ったのは中3の時。
その日俺は激しく苛ついていた。

「イッテェなぁ」
ドンッ、偶然ぶつかって来た酔っ払い達に絡まれ
「なんだよ。もうお終いか?」
逆に殴り返したら呆気なくダウンした。
酔ってたから仕方ねぇけどさぁ、つまんねぇの。
その後も何故か数回絡まれ、その都度返り討ちにした。
いくら絡まれてもかすり傷1つ出来なかった。
弱いクセに絡んでくんなよ。基本、弱い者苛めは好きじゃねぇんだ。マジで胸糞悪い。
ほんっと今日はツイてないな。
背が高いからか?それとも目付きが悪いから?皆俺を嫌い絡んでくる。
一体俺が何をしたってんだ。あ〜苛つく。

気晴らしにコーヒーでも飲むか。
そう思い自販機に向かった。
が、ダッセェ。財布忘れた。
あ〜もぉほんっと今日は厄日だ。

公園のベンチに座り、クシャリ髪を掻き上げ空を仰ぎ見た。
途端
「あの、コレどうぞ」
鈴の様に可憐な声が心地好く耳に入った。
慌てて目線を向けると目の前にコーヒーを持った物凄い美少女が居た。

スッゲェな、こんなに可愛い女の子初めて見た。
「ありがと」
取り敢えずコーヒーを受け取る。
ニッコリ美少女は微笑むと
「伊吹諒さん?」
俺の名前を呼んだ。

ん?えっと知り合いか?
でもマジで記憶にない。こんな可愛い女の子、一度見たら絶対忘れない筈。
ジィーッ、凝視すると開かれた可愛い唇。
「俺篠原壱華と言います。中2です。俺を伊吹さんの弟子にして下さい」

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