私立鈴華学園
Ⅰ
小さい両親ズの遺伝子のせいか俺は背が低い。
もうすぐ高校になるのに153.5cmって、マジ有り得なくね？
尚且つ女顔のせいで小学生に見られる。
ハァァァァァァ。鏡に映る自分の姿を見て溜め息が零れた。
「煌くん」
「梗ちゃん」
未だに名前で呼び合う両親。特技は不老。
30代な筈なのに小学生にしか見えない母と中学生にしか見えない父。そのせいか俺迄童顔だ。
昔っから《可愛い》ばかり言われ続け、負けず嫌いな俺はバカにされない為日々努力をしてきた。
その甲斐あってか、今では勉強もスポーツも喧嘩も人並みになった。
毎日嫌いな牛乳も飲み続けている。
なのに何故なんだ。何故伸びない？
普通カルシウムを沢山摂取したら伸びるんじゃねぇの？身長って。
あ～もぉもどかしい。早く伸びろよ身長!!
軽く苛つきながら、俺は牛乳パックに口を付けた。
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