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銀時SIDEZ-T
逢いたいよ土方。
データを消した携帯を未練たらしく見詰める。気晴らしに散歩でもしようか、立ち上がったと同時に鳴り響いた呼び鈴。
誰だろう?カチャリ玄関から顔を出した瞬間、凍り付いた。
「・っ、・・土・方・」
情けない位声が震える。
久々に逢いに来てくれた土方。
完全に別れを告げられるのでは?恐怖を感じ、震えてしまう。
嫌だ、嫌われたくない。拒絶されたくないよ。
が、土方は無視した事を謝り、「愛してるよ」と言ってくれた。
嘘、どうせ又同情でしょ?
信じられなくて「ならキスして?」挑む様に告げたのに、どうして?
「・ん、んんっ・ふぅ・ん、っぁ。はぁ・ん」
土方は本当にキスしてくれた。

なんでキスするの?どうせ又優しくして突き放すんでしょ?自虐的な考えばかりが脳内を占める。
なのに『嫌だ、なんでだよ?』身体は俺をドンドン裏切っていく。
土方が欲しい、欲しいと泣き叫びながら貪欲に求めてしまう。
欲したらダメだ。次裏切られたら、今度こそ俺は壊れてしまう。だから流されたらダメだ!!!
必死に自制するのに
「好きだ銀時」
聞きたくて堪らなかった声で愛を囁かれ、完全に抵抗を止めた。
「・・・・・ト・シ」
初めて呼んだ名前。恥ずかしくて、けれど物凄く嬉しくて涙が溢れた。



もう良い。抱かれた後、再び避けられても構わない。今、この瞬間だけでも愛してくれるのなら。もう・ソレだけで良いよ土方。
大好きだから、俺には土方しか居ないから。土方しか要らないから。だから今だけで良い・土方、俺を愛して?
何度も奪われる唇。息継ぎさえさせて貰えない深い口付けに息苦しさを感じる。
朦朧とした意識の中、『たとえ、この先何が起ころうとも・絶対に今日の事は忘れないでおこう』俺は硬く心に誓った。

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あきゅろす。
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