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忘れようと思えば思う程、諦めようとすればする程深まる想い。溶けない雪が降り積もって、段々と積雪されていくみたいだ。
坂田が好き。抱いてしまった事で、以前よりも遥かに増した恋情。
顔を見る度ざわめく心。視線を感じる度、目線が絡む度必死に保つ平常心。
ああ、苦しくて堪らない。側に行きたい、話し掛けたい。けれど少しでも接したら絶対に抑えが利かなくなる。力強く抱き寄せ、呼吸さえ奪う位口付けたい。それ位俺は切羽詰まっている。
冷静を保つ為、坂田へ近付く事を全て我慢した。挨拶されたら返すが、それ以外は相槌のみ。向こうから近付かない限り、自分からは近寄らない。
必然的に出来た溝。すぐにでも修正したい衝動を必死に抑え、坂田を無視し続けた。

そうして月日は流れ、俺は久々に携帯に触れた。
何気に開けた引き出し。勿論充電されていない為切れている電源。なんとなく充電し、メールのセンター問い合わせボタンを押した。
途端、沢山来たメール。
殆どが坂田からで、一通一通全てに目を通した。
『あれ?』ある日を堺に止まったメール。『どうしたんだろう?』内容を確認した瞬間、真っ青になった。
《ごめんね土方。好きになって・ごめん》
ズキリ激しく痛んだ心。なんで謝るんだ?坂田。悪いのは全て俺だろ?お前は何1つ悪くないのに、どうして?

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あきゅろす。
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