[携帯モード] [URL送信]
W
《逢いたい》無意識に文章を打ったが消去し、代わりに《ごめん坂田。もう・逢わない》送信した。
すぐさま《逢いたいよ》返信が来たが必死に堪えて携帯を机の引き出しに入れた。見たら《俺も逢いたい》素直に送信してしまう。
愛人にするしか道がないと言われた今、坂田に逢えるワケがない。
愛してる。そう告げても1番にはしてあげられないんだ。俺だったら2番目なんて嫌だ。誰よりも自分を優先して欲しいと願う。多分ソレは坂田も同じ筈。
想いに応えられないのなら、これ以上好きになりたくない。
だから《ねぇ、逢いたいよ。お願い、土方。逢いたい》切ないメールを受信していた事も電話があった事も、俺は知らなかった。
着信音を消去し、机の中で眠らしている携帯。充電さえしていない。坂田に逢えないのなら、携帯なんて要らない。

いつの間にか終わった春休み。
暗い気持ちのまま登校した久々の学校。
「土方」
坂田に話し掛けられ胸が躍った。
が、突き放した。

頼む。これ以上好きにさせないでくれ。側に来ないで。来られると最後、お前を傷付けてしまう。
銀時、お前に愛人なんて・・・・・似合わねぇよ。俺にはお前を愛する権利なんてない。
だからすまない。
スッゲェ嫌だけど、俺はもう・お前に近付かない。

[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!