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銀時SIDEX-T
「スッゴク痛くてスッゴク怖くて・・・、何度も土・方の名前を呼んだ」
涙が止まらない。
「土方に知られたくなくて、嫌われたくなくて、スッゴク側に行きたくて。で・も怖くて」
涙腺が壊れたのか止まる事なく流れ落ちる雫。
「昨・日も無理・矢理・っ、でも・・・・途中から意識が・無くて・・・・・・」
胸が苦しくて上手く説明出来ない。泣きじゃくる涙のせいで情けない顔になる。
恐る恐る土方の顔を見上げると物凄く辛そうな顔をされペロリ顎から伝い落ちる雫を舐め取られた。
潤み切った瞳を向けると顎にあった舌はゆっくり顎から頬へ、そして目尻へと移動した。スッゴクくすぐったい。けれど、初めて感じる土方の舌の感触に心が身体が激しく歓喜した。
だが
「ダメッッ!!!土方が汚れちゃうよっ」
慌てて温かな腕から抜け出したが
「坂田は綺麗だよ。スッゴク綺麗だ」
物凄く優しく微笑まれ、再び抱き締められた。鼻を掠める大好きな香り。
ダメだよ土方。優しくしないで。俺に触れないでよ。
「・・・・綺麗じゃな・いよ」
消え入りそうな位の小声で呟く。
お願い土方。もう止めてよ。これ以上優しくされたら俺。
「俺が消毒してやるから」
・・・・えっ!?
壊れ物に触れる様な仕草で優しく頬を撫でられゾクゾク甘い電流が身体を駆け巡る。
ほんっとダメだよ土方。期待しちゃう。
土方も俺の事って・・・・・。恋人が居るのに、同性なのに・・・・・・。
「触らないで?」
軽く左右に頭を振ると
「俺じゃ嫌?」
優しく聞かれ
「嫌・じゃな・いよぉ・・・・っ」
ギュゥゥゥゥッ。初めて自分から土方に擦り寄った。
好きなんだ土方。ねぇ消毒でも構わない。同情でも良い。今だけは俺を見て?俺を愛して?
「・・・・・好・き・・・・」
聞こえない位小さな声だったのに
「ありがとう」
優しく微笑まれ、きちんと伝わった事が分かった。
もう隠せない。土方が好きな気持ちも、独占されたい気持ちも全て。
だからお願い。どうか今だけで良いから・・・・・俺を抱いて?
「大好きだよ土方」
ハッキリ口に出すとゆっくり唇を重ねた。

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あきゅろす。
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