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Z
『誰だろう?』初めて見る番号。

「もしもし」

話すと

「紙袋ん中見たか?」

金時だった。

って、何故ぇええ〜!?俺番号教えてないぞ?

「明日逢いに来るから明日迄に全部目ぇ通しとけよ?」

嫌なこった。

「ベットの下とかに隠したら承知しねぇからな」

!?何故バレたぁ?

「んな所になんて隠してねぇよ?」

誤魔化すと

「双子だからな、お前の考えそうな事位分かる」

からかいながら言われ『コイツ侮れない』言い返せなくなった。

「明日楽しみにしてるぜ?」

電話が切れた直後、渋々俺は本に目を通した。

『嘘だろ?』

本を読んで分かった事だが、俺はネコと言う分類に属するらしい。

俺が土方に寄せている想いと本に書かれているネコの気持ち。余りに類似していて唖然とした。

突然脳内に土方に組み敷かれキスされる場面が浮かび、慌てて頭を振った。

何考えてんだよ?俺。

熱くなった身体を誤魔化す様に俺は冷水で顔を洗った。

アイツに散々抱かれた時は微塵足りとも反応しなかった身体が、一瞬の妄想で完全に反応した。

土方に欲情した自分に驚きが隠せない。

土方にキスされたい。『愛してる』囁かれ、あの鍛え抜かれた綺麗な身体で気絶する位抱かれたい。

って、金時のバカ。アイツに抱かれ、参考書を読まされたせいで分かってしまったじゃんか。

俺が土方をどういう対象で欲しているのか。

最悪だ。土方は男で尚且つ綺麗な恋人を愛しているのに。

諦めなければならない想いに余計火が灯った。

土方を思い浮かべるだけでドクンドクン激しく騒ぎ出す身体。苦しい。

こんな想い棄てなければならないのに。諦めようともがけばもがく程、足掻けば足掻く程。逆に深まっていく。

なぁ土方。

俺はこの先どうしたら良い?

好きだと告げたらお前は俺を嫌う?

お前もアイツがした様な事を恋人にしてるのか?

想像したくもない。

ああ、もう頭が混乱してワケが分からない。

土方

今はタダ

お前の顔が見たい。

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