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4.
高杉とヅラが側に居る様になったお陰か、俺は普通の生活に戻れた。

周囲は高杉とエリザベスが怖いらしく、俺に近寄る勇気ある変態は居ない。
まぁ、ネットリした視線と噂は相変わらずだが。

少しずつ平和を取り戻しつつある俺の生活。

嫌な行為が始まってからモノクロだった世界が、高杉達のお陰で、色付いた。

毎日が楽しいなんて、久々だ。
一般的な日常の幸せを噛み締め始めた時
『え?』
俺の生活は一変した。



『何コレ?』
あまりに有り得ない展開に、驚愕を隠せない。

GWが終わって登校すると、土方が留学から戻って来ていた。
其れもなんと同じクラス。

何その偶然。
マジでビックリなんですけど?

それだけでも驚きなのに、何コレ?

「んっ、っ、んんんんん???」

俺は土方にキスをされていた。

俺と土方に、接点は無かった筈。
俺はアイツを知っているが、アイツは俺を知らない筈。
なのに、何故?

マジでワケ分かんねぇ。

ゆっくり俺の唇を解放すると
「好きだ」
『はぁ???』
土方は俺に告白した。

って、ちょっと待て。
土方、お前俺の事をいつ知った?
お前、俺の何処が好きなんだ?

「俺と付き合って欲しい」
うん、嬉しいんだけどさぁ。
コレおかしくね?

「えっと、俺お前の事よく知らねぇけど?」
「確かにそうだな。なら、まずは友達からって事でどう?」
うん、友達からなら良いかな?
俺も土方の事知りたいって、仲良くなりたいって願ってたしさ?
「なら、それで宜しく」
「宜しくな、銀時」
って、突然名前呼びかよ。

こうして、俺に友人が一人増えた。

告白の時にキスして以来、土方は俺に触れてこない。
俺の気持ちが自分に向く迄待つつもりか?
なら、もう最初っから向いてるんだけどな?

ていうか、ファーストキスだったんだがアレ。

キスだけは好きな人としかしたくなかったから。
って、女みたいで恥ずいから絶対言わないけど。

毎日ずっと側に居るけど、なんかおかしいんだ。
友達って、こんなんだったっけ?

一緒に居て楽しいとかはあるけどさぁ、睨まれるとかって、あるっけ?

時々異常な位感じる殺気。
なんか人一人殺せそうな位怖い目。
普通向ける?友達にさぁ?

好きだって、友達からでも良いって、いずれは恋人になりたいって事だよな?
俺が好きなんだよな?
なら、何で?
何で睨む?

スッゲェ怖いからさぁ、止めてくんない?土方。

「土方?」
恐る恐る名前を呼ぶと
「ん?どうした?銀時」
優しい声出すけどさぁ。
コッチがどうした?ですよ、マジで。

ほんっとワケ分かんねぇ。

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あきゅろす。
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