金時SIDEU-T
ガタガタ震える身体。
何で怖がる?嬉しくないのか?久々に逢えたんだぞ?
「銀時」
名前を呼び、肩に手を置くと
「ゃぁっっ!!!」
拒絶の言葉が聞こえた。
何故だ?何故怖がる?俺は嬉しくて堪らないのに。
「逢いたかったんだ銀時」
囁き見詰めると
「ヤダッ!!土方っ!!!土方ぁぁぁ」
泣きじゃくられ激しい嫉妬に襲われた。
ヒョイッ、軽い身体を持ち上げ階段を昇った。
ガチャリ銀時の部屋らしき扉を開き、碧くて綺麗な色の布団の上に銀時を降ろした。
白くて綺麗な顔は恐怖で青褪め涙で濡れている。
「銀時、なんで泣いてんだよ?」
尋ねると
「ヤダ怖いよぉ」
銀時に言われ驚いた。
へぇ〜、勘が良いな銀時。今から何されるか直感で見破ったのか。
「安心しろ銀時。これからはずっと側に居てやるからな」
ニッコリ微笑むとギリィ、持ってきていたネクタイで両手首を纏めあげた。
「逢えない間ずっと考えてた。どんな顔になったかどんな声になったか。物凄く知りたくて、逢いたくて気が狂いそうだった」
毎日赤ん坊の頃の写真ばかり見て想いを馳せていた。
何度か散歩がてら探した事もある。けれど、一度も逢えなかった。
だから昨日見つけた瞬間物凄く嬉しかったんだ。
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