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2
変だな俺。
なんかスッゴク安心する。
逢ったばかりなのに、この腕は凄く居心地が良い。
キュウウッ、力強く引き寄せられる身体。
すっぽり逞しい腕に包み込まれて、うっとり瞳を閉じた。
が、突然秘所に当たった堅い物。
『ぇっ、反応してる?』
「悪い、勃っちまった」
囁かれ、ゾクンッ甘い痺れが走った。
『ダメ、絶対にダメ』
そう想っているのに
「ん・やぁ、んんん、ふぁ・ぁぁん」
重ねられる唇が、見詰める瞳が、肌が、指先が、熱が、この男の何もかもが、俺を煽った。
止められない身体。
初めて優しく抱かれて、初めて快楽に溺れた。
男に抱かれるのは2回目。
一度目は地獄だった。
でも二度目は
「ぁぁぁっ、ダメ、イッちゃうよぉ・っ」
「良いよ、イキな?」
「ぁぁ、ぁぁぁぁぁ・んっっ」
最高に幸せを実感出来た。

優しくされるのって、物凄く気持ち良いんだな。

不思議な幸福感を抱いたまま
「じゃあね」
寝ている綺麗な人にキスをし、自宅へ戻った。

シャワーを浴びると
『っう』
少し痛んだ秘所。
けれど、少しも嫌悪感は沸かなかった。
想い出すのは、優しい愛撫と快楽だけ。

『もう一度逢いたいな』
まだ温もりの残ってそうな唇に、そぉっと指先を当てた。


下校後、急いで着替えると何故か向かってしまった昨日の公園。
又逢えたら良いなって、淡い期待を抱いてしまったからだ。
脚を踏み入れた瞬間
『え!?』
驚いた。
「昨日悪かったな。突然あんな事」
そこには、昨日のあの人が居た。
『どうしよう、凄く嬉しい』
泣きそうになる瞳。
口付けられながら交わした自己紹介。
土方十四郎、2日目にして分かった名前。
「坂田、俺のになれよ?」
『え?』
想像もしていなかったセリフ。
物凄く嬉しくて涙が零れた。

「お前からキスしろ」
命令された瞬間、甦った恐怖。
俺は命令されるのが物凄く怖い。
逆らえない自分が、物凄く嫌で、死にたくて苦しかった。
でもコイツはアイツじゃない。
土方は大丈夫。
土方は俺に危害を与えない。
だから・大丈夫だ。
自分に言い聞かせながら
「んっ」
近付けた唇。
一度自分からしたら、変に安心したのか
「可愛いな坂田」
俺は何度も土方と身体を重ねた。
「坂田」
優しく呼ばれる名前。
ふわり微笑んでくれる笑顔。
凄く優しく触れてくれる身体。
土方のキスは、物凄く気持ち良い。
抱かれると、異常な位安心する。

誰も好きにならないって決めていたのに
『どうしよう。ドキドキする』
日に日に深まる土方への想い。

いつの間にか俺の中は、土方で埋め尽くされていた。
好き、土方が好きだよ?
逢う度抱いてくれる土方。
ねぇ土方。お前は俺の事好き?
お前も俺が好きだったら、物凄く嬉しいな。
ずっと側に居ても良い?
土方、俺お前なら信用出来る。
お前は俺を裏切らないよな?
土方。

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あきゅろす。
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