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T-\
ためらいがちに動き出した手。
必死に僕の動きの真似をしている。
慣れてないのが凄く良い。
もどかしいんだけど、初な感じで可愛いから。
けどそろそろ限界。
我慢し過ぎたから、結構苦しいんだよね。
握る強さを少し強め、手の動きを早くした。
「っあ、待って、スザ・ク。そんなにしたら・っ」
限界が近いのか、切羽詰まってきた綺麗な顔。
君もイキそうなんだね。
良いよ。一緒に逝こ?
イカせる事だけを考え擦る物。
同じ様に動かされ
「っぅ・っっっ・っ」
「ふぁ・く・っ」
殆ど同時に達した。

あ〜もう最高。

「お前量多過ぎ」
ルルーシュの手を汚してしまった精液。
「ごめんごめん」
苦笑いした。

仕方ないだろ。我慢し捲ってたんだ。
溜まってたんだよ。

出したお陰で出て来た余裕。
「続きする?止める?」
選ばせてあげる事にした。
「えっと、疲れたから休ませて?」
ウルウル上目遣いされ
「分かった」
頷いた。

ポスンッ、ベットに寝転びシーツにくるまるルルーシュ。
ベットの端に座り、柔らかな髪を撫でた。

愛しい。
どうしてこんなにも、君が心を支配するのだろうか。
出逢った時から、僕は君の虜。
だから君も僕の虜になって?
僕だけのルルーシュで居てよ。
でないと、僕は・・・・・何をしでかすか分からない。

一瞬変わった僕の空気。
「スザク?」
どうした?と見上げられ
「何でもないよ」
スッと躱した。

結局その日はコレ以上しなかった。

この日を境に、僕とルルーシュの距離は、前より縮まった。

だけどまだ、最後の一線を越える勇気はなかった。
一度抱いたら最後。100%僕は、歯止めが効かなくなる。
今でも想いが暴走しそうで怖いのに。
抱くと絶対にルルーシュを独占したくなる。
誰も知らない所に閉じ込めて、僕だけしか見えない様にしてしまいたい。
あの綺麗な顔も声も身体も心さえも、全て僕だけの物にしたい。
全ての感覚を僕だけに向けて?
君の心の中に居て良いのは、僕だけなんだよ?ルルーシュ。

って、ダメだ。
脳内がイカレ始めたのか?
好き過ぎて狂いそう。

好きになると、相手の事を異常な位知りたくなる。
ソレは当たり前の事。
けれど知れば知る程、ルルーシュが遠くなる。
分からない事が多過ぎるからだ。
ルルーシュには殆ど毎日空白の時間がある。
その時間何処で何をしているのか、僕は知らない。
ルルーシュ、君は一体何を隠しているんだ?
まさか君がゼロ?
って、まさかな。
ソレだけは避けたい。
だってゼロは敵。
敵同士で愛し合うなんて、不毛だ。
けれど不思議なんだ。
ゼロと一緒に居ると違和感を感じる。
ゼロからルルーシュの香りがするんだ。
甘くて魅惑的で、僕を惑わす極上の香り。
性格も口調も何もかもが似通っている。
コレはもう、ルルーシュを疑うしか道はない。
だが、疑いたくない。
だって
「ねぇ僕の事どう想ってる?」
「ぇっ、あの」
「言って?」
「・・す・・・き・だよ・・・」
真っ赤な顔で恥じらう君は、とてつもなく可愛いから。

「スザク。此所消毒させて?」
小さな傷口さえ気にかけて、心配してくれる優しい君が
「どうかした?」
「ありがとうルルーシュ」
あんな残酷な事をするゼロだなんて、考えたくもない。

だから、僕は気付いていながらも、敢えて・ルルーシュがゼロだという確信を、脳内から消した。
失いたくない。
どんな事をしてでも、ルルーシュの側に居たかったからだ。




人生という物は、何が起こるか分からない。
何故か僕は、ユーフェリア様の騎士になってしまった。
けれどブリタニアを中から改革しようと考えている僕にとって、コレは好都合。
凄く喜ばしい事だった。
だが、この日からルルーシュの様子が変わった。
さり気なく逸らされる視線。
極端に減った会話。
何故?
避けられる様な事、僕はしてない筈だ。
ならどうして?

日に日に深まる溝。
騎士になった日から、ルルーシュはキスさせてくれない。
ルルーシュが足りない。
触れたい。

「ルルーシュ」
忙しい任務の合間、無理矢理抜け出し逢いに行った。
部屋の中ベットで寝ていたルルーシュ。
頬に残る涙の後。
僕のせい?
そぉっと口付けた。

御伽話の姫の様にキスで目覚めたルルーシュ。
寝起きで覚醒していない状態。
そのまま上に跨がった。
途端
「す・スザク!?」
一気に覚めたらしい目。
驚かれた。
「ねぇルルーシュ。なんで避けるの?なんか怒ってる?」
抜け出してきた為時間がない。
単刀直入に聞いた。
「避けてない」
嘘。
「でも怒ってるでしょ?」
再び聞くと
「・っ」
押し黙ったルルーシュ。
やっぱりね。
でも何に?
何に対して怒ってるんだよ。
「嫌な事あったんなら言って?言ってくれないと分からないから」
優しく髪を撫でながら微笑んだ。

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