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「それって小6からずっと兄貴に抱かれ続けてるって事か?」
コクリ頷く。
「ずっとずっと毎日?」
コクリ。
「ファーストキスも処女も、全て兄貴に捧げたのか?」
迷いながら小さく頷いた。
段々と声と顔色が変化していく瑞樹。
怒ってるのか?
ていうか何に?
俺が秘密にしてた事?
それとも全てを雅兄に捧げた事?
もしかして・嫉妬してくれてる?
ならドッチに?
俺?それとも雅兄?
緊張しながら
「ねぇどうして怒ってるの?」
瑞樹に尋ねてみた。
なんか怖いな答え。嫌われてたらどうしよう。
えっ、嫌う?
嫌、そんなの嫌だよ。嫌ぁ。
無意識にポロポロ零れ落ち始めた滴。
怖いよ。瑞樹に嫌われるのが、物凄く怖い。
「柚ちゃん?」
突然泣き出した俺。
少し慌てながらハンカチを探す瑞樹。
持ち合わせていなかったのか
「ごめん、言い方キツかったね。怖かった?」
綺麗な指先で涙を拭ってくれた。
「ん・ぅ、っぁ」
ペロリ滴を舌先で舐めれ、ゾクリ感じる甘い刺激。
「柚ちゃんは甘いね。俺柚ちゃんの味スッゴク好きだよ」
瑞樹、お前もか。
皆して何故俺にそんな事言うんだ?
雅兄にも毎日言われ続けてるしさ。
俺は砂糖菓子か?
「好きだよ柚ちゃん。兄弟としてじゃない。1人の人間として、柚ちゃんが好き」
瑞樹?
「愛してるよ」
耳打ちされ
『・・・・嘘ぉ・・・』
放心した。
えっ、何この展開。
瑞樹はノーマルじゃなかったのか?
「柚ちゃんは俺の事好き?」
優しい顔で聞かれ
「ぁぅ、ぇっ、その」
真っ赤になってしまった。
どうしよう。胸がバクバク騒いで、脚震えちゃうよ。
「俺は好きだよ。ねぇ柚ちゃんの気持ちも教えて?」
あ・甘ーいっっ。何その甘い声と顔は。
流石瑞樹。その顔と声で、今迄数え切れない位の女の子を落としたんだな。
「好き」
「大好き」
「柚ちゃんが好き」
繰り返し囁かれ続ける甘い声。
ああ、おかしくなりそう。
今俺、声だけでイッちゃいそうだよ。
「柚樹」
低く耳元に囁かれ
『ぁっ、ダメ』
カクンッ、腰が抜けた。
無意識に縋り付く身体。
クスリ軽く笑うと、瑞樹は優しく俺を抱き寄せた。
「ねぇ、いつも女の子断る時に言ってる好きな人って兄貴?それとも・・・・・俺?」
異常な位高鳴った胸。
『ダメ、バレちゃう』
「ね、言って?聞きたい。柚ちゃんの可愛い声で教えて?」
可愛いって、耳悪いだろ瑞樹。
フルフル左右に頭を振った。
言えるかよ。今迄ずっと言わなかったんだ。
今更言えるか。
頑なに口を閉ざしていると
「ふ・ん、ぅ・んんっ」
ゆっくり唇を指先でなぞられた。
何度も何度も形を暗記するかの如く優しく触られ
「は・ぅ、っぁ」
ハアハア息が乱れてきた。
何コレ?スッゴク感じる。
まるで優しくキスされてるみたい。
ビクリッ、少しだけ強引に開かされた唇。
軽く開けた口内にゆっくり侵入した指先。
歯の裏側や舌先、全てをやわやわ触られ
「ん、んん、んぁ」
なんとも言い難い感覚に襲われた。
たっぷり口内を確認し終わった瑞樹は、チュプリ音を立てながら指を引き抜いた。
ダメ、も・身体力入んないよ。
ゆっくり近付く唇。
誘われる様に瞳を閉じた。
あと僅かで触れる、その瞬間に
「ねぇ柚ちゃん、言って。俺の事好き?」
声の振動が直接唇に来る。
瑞樹の唇、今物凄く近いよ。
綺麗、ねぇ欲しいよ。
瑞樹、キスして?
欲しくて堪らないよ。我慢出来ない。
顔を近付けた瞬間
「まだダメ」
そぉっと指先で止められた唇。
「欲しいなら言って?柚ちゃんが教えてくれたらしてあげるよ」
チュッ、耳に唇をくっつけながら囁かれ
「ぁん、瑞樹ぃ。ヤダ欲しいよ。瑞樹が欲しいの」
瞳が潤んだ。
「なら言って?」
最強に甘い誘惑。
『ダメ、も・無理ぃ』
ボロボロ涙を溢れさせながら
「・・・・好・き。瑞樹が・好きだよぉ」
漸く長年の想いを口にした。
小2の時からずっと押し殺してきてた想い。
言ったら嫌われちゃうから。
瑞樹には嫌われたくなかったから。
「スッゲェ嬉しい、柚ちゃん。柚ちゃん愛してるよ」
なのに返ってきたのは、今迄見た事もない位嬉しそうな幸せな笑顔。
「瑞樹」名前を口にする為唇を開けた瞬間
「んぁっ、んんんんんっっ」
漸く唇に触れた綺麗な瑞樹の唇。
ゾクンゾクンゾクンッ、奪われる度襲われる甘美な痺れ。
ダメ、おかしくなる。
完全に力の抜け切った俺は、今瑞樹の腕の力のみで立たされている。
「ぅくん、っぁぁ」
瑞樹、キス巧いな。
物凄く気持ち良いよ。
熱くて器用な舌先を俺のに絡ませ、時折軽く噛んだり吸われたりして
「・・・瑞・樹ぃ・」
もうイッちゃいそう。
「!?」
甘える様に名前を呼んだ途端そぉっと触られた下半身。
「堅くなってる。も・イきそうなの?柚ちゃん」
柔らかな声色に
「うん、イッちゃいそうだよ」
素直に答えてしまった俺。
うっわぁっっ、何言ってんの俺。
マジ恥ずかしいからぁっっ!!!

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