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T-U
「ご馳走さま」
手を合わせて、手と口を綺麗に拭うと
「コレ、今日付き合わせた御礼」
恋次が何かを手渡してくれた。
「ありがとう」
ビックリした俺は、慌てて御礼を言った。

『ぇっ、何だろう?』
首を傾げながらゆっくり包装紙を開くと、小さな箱が入っていた。
なんか、箱だけでも高そう。
ドキドキしながらゆっくり開ける箱。
「ぇ・コレって?」
中に入っていたのは、俺が欲しがっていたあの指輪だった。
驚きで目を見開くと
「欲しかったんだろ?ソレ」
綺麗な笑みを向けられた。
『嘘・なんで?俺欲しいなんて一言も言ってない。ソレに恋次はルキアの事しか考えてなかっただろ?』
っう・っ、ヤバッ。どうしよう。
「黒崎?」
涙が止まんない。
バカ、なんで溢れて来るんだよ?
こんなんじゃ恋次に変な顔される。
必死に拭うが制御出来ない滴。
「あ・りがと・・・っ」
泣きながらな為、途切れ途切れになってしまったセリフ。
物凄く嬉しかったから、フワリ微笑んだ。

途端、ガタンッ!!!恋次が突然立ち上がった。
『恋次?』
「ちょっ、どうした?」
無言のまま会計を済ませる恋次。
「自分の分払うよ」
急いで財布を取ろうとしたのに
「奢るから良い」
短く言い放つと
「れ・恋次、ちょっと、ほんっとどうしたんだよ?」
俺の手を繋いだまま、瞬歩で移動し始めた。
ほんっと何だよ?
ワケ分かんねぇ。



ガラガラ開け放たれる2Fの窓。
何故か辿り着いたのは、俺の部屋だった。
俺の部屋は、いつ恋次が来ても良い様に常時鍵を開けている。
実際そんな所から入ってくんのは恋次や死神以外居ないワケで。
万が一泥棒とか入って来ても、コンが居るから大丈夫だろう。
って、アイツは番犬か?
ガラガラガラ、入って来た時同様閉められる窓。
途中から恥ずかしい事に姫抱きだった為、ゆっくりベットに降ろされた。
ギシリッ。って、はぁ!?
ちょっと、恋次ぃい!?

降ろされた直後、押し倒された身体。

えぇっと何が起こってんだ?

「恋次?」
恋次の突拍子もない行動のせいで、完全に引いた涙。
涙が引いたのは感謝すべきなんだろうが、この行動は一体何?
不安を胸に抱きながら名前を呼んだ。

「黒崎」
耳元に囁かれる低い声。


ちょっ、バカ。ヤバいって。
何でそんなに密着するんだよ?

ドクドクドク煩くなっていく胸の鼓動。

「お前可愛過ぎ」

え!?

「悪い、理性崩壊した。抱かせて?」

・・・・・・・・・は!?

今何て言いました?恋次さん。
抱かせてって、えっと、ソレって一体どういう意味なんでしょう?
混乱する頭。

理解不可能なまま

「んんんんん!?」

俺は恋次にキスされた。


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