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V-T
【Act.V-T 友達@】

「なぁ坂田。ソレ何?スッゲェ似合ってんだけど」
登校し
「おはよう」教室の扉を開けた瞬間集まる視線。
勿論皆さんの視線は俺の首元だ。

ったく、あのバカ。


何故俺が首輪を着けたまま登校したか。
ソレはアイツが、首輪の鍵を隠しやがったからだ。
似合うから外すなよ?じゃねぇよ。
つか、何故だ?

「ぅっわ、坂田マジ似合うじゃん」
「スッゲェ可愛い」
何故皆して似合う似合う連呼するんだ?
可愛いって、お前らの目は節穴かぁ!?

嘆き掛けた矢先
「折角だから俺が飼ってやろうか?」
耳元に囁かれた熱い吐息。

「……つぅ!?って、突然何すんだよ、土方」
ビクンッ、気を抜いていた為過敏に反応してしまった。
意識的に低く甘さを増された美声を吹き掛けられたせいで
「顔赤いぜ?」
俺の顔は完熟林檎。

「誰のせいだ」
恥ずかしさで睨み付けると
「冗談だ」
クスリ笑われた。

お前冗談にしちゃあ度が過ぎてんぞ?
あ〜もぉ、まだ耳熱いしさ。どうしてくれんの、土方。

「ウチにはもう居るしな」
「って、え!?お前ペット飼ってたんかよ」
初めて聞いた。

「ああ、猫なんだけどさ。近所の怖い女のストーカーしてる」
はぃい!?
「何ソレ?」
「因みに名前は近藤さん」
さん付けかよ?

「今日見に来るか?」
「ぇっ!?良いのか?」
「ああ、お前ならいつでも大歓迎だ」
「マジで?やったぁ!!なら今日帰り寄って良いか?」

俺は今迄お宅訪問なんて一度もした事ない。
だから初めて友人の家に招かれて、上機嫌になった。

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