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T-U
【Act.T-U バイトA】

「あれ?お小遣い足んなかった?」
心配そうに聞かれ
「晋助居るから食費とか光熱費とか色々、全体的に2倍になったんだよ」
苦笑いした。

「そうか、ならお小遣い増やそうか?」
えっ、良いのかぁ!?
でもなんか悪くね?

「う〜ん。ならさ、小遣いUPの代わりに銀八の手伝いしてやるよ。今、何かある?」
「それじゃあバイトみたいな感覚だな」
ガシガシ軽く頭を掻くとボソリ呟いた銀八。

「短期だけどさ、ペットショップの手伝い頼んで良いか?」
ペットショップ?

「一昨日さ、偶然2人辞めちゃって約1週間人手足りないんだよ」
因みに銀八は今この会社の社長をしながら、さっき連れて行かれた何でも売っている雑貨屋と、ペットショップの経営迄している。
そりゃあ多忙なワケだ。

「俺犬とか猫とかハムスターとかスッゲェ好きだから良いぜ」
ワクワクしながら目を輝かせた。
が、一瞬泳いだ目。
ん、どうした?銀八。

「いや、今回はそのペットショップじゃないんだ」
って、まさか。
「先月さ、知り合いに猫人間の店も委託されちゃってさ」
猫人間ですか。

「銀時なら高杉くんで慣れてそうだから、多分大丈夫」
多分って。
「それに普通のペットショップより猫人間の方が世話楽だぞ?‖WC‖だってキチンと人間と同じ場所使うしさ」
確かに。
ソレが一番大きな問題かもしれない。
普通のペットは可愛いけど‖WC‖の世話が大変。
こまめに掃除しないと衛生上悪いしな。
それに比べて猫人間は人間と殆ど同じだから‖WC‖も風呂も食事も全て人間と一緒で良い。

「それと悪いけどさ、手伝いの時もう1人誰か呼んで欲しいんだけど」
あっ、2人足りないって言ってたよな。
「晋助じゃダメだよな?」
「いや、ダメじゃないけど、猫人間の世話を猫人間がすんのって。ちょっとな?」
そうですよね。
やっぱ無理か。
なら、誰か良い奴居ないかなぁ?
って、居るじゃん。
思いっ切り身近にさ?
アイツなら近藤さん飼ってるし、いや、飼ってるって言うのか?アレ。
なんか師匠とか言ってたしなぁ。

「1人スッゲェ適任者居るよ」
笑いながら言うと
「なら、明日学校帰り此所に行って?」
微笑まれ、地図を手渡された。




「へぇ〜、此所が猫人間専用のペットショップかぁ。俺初めて入るぜ」
放課後、地図を見ながら初めて近付いた猫人間専用のペットショップ。
勿論土方と一緒だ。

「ぇっ、土方もか?でも近藤さん飼ってんじゃん」
「近藤さんは俺より年上だし、親父が知り合いから無理矢理渡されたって言ってたな。産まれた時から異常な位毛深かったせいで引き取り手いなかったんだってさ。引き取る時、逆にお金渡されたらしいし」
って、お〜い、なんですかソレ。

つか近藤さん無理矢理押し付けられたのか。
毛深過ぎるって結構大変なんだな。
土方の親父さんが良い人で良かったなぁ近藤さん。

「じゃあ入るか」
覚悟を決め、俺達は店に脚を踏み入れた。

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あきゅろす。
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