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X-T
【Act.X-T 美容院@】

「美容院?」
「そう。近藤さん異常な位毛深いからさ、2日に1回美容院行かなきゃなんねぇんだよ」
2日に1回行かなければならない位毛深いって、どんだけぇ!?

ってなワケで。

「へぇ〜此所が猫人間専用の美容院かぁ」
俺は猫杉同伴で美容院に来ている。
猫杉の髪を切る為ではなく、土方の付き添いでだ。

だってさぁ、マジ興味津津なんだよ。猫人間専用の美容院って初めて知ったしさ、いつか使うかもしれないからな。社会科見学?みたいな感じ。

「近藤さんどうぞ」
カチャリ診察室みたいな部屋の扉が開き、俺達は一緒に部屋に入った。

「今日はどうされます?」
土方に尋ねる医者みたいな人。だって白衣来てるしさ?
「あっ、いつもと同じでお願いします」
いつもと同じ?
「分かりました。同行されますか?それとも控え室で待たれますか?」
尋ねられ速攻で
「控え室で」
と言い返す土方。
何そんなに早技なの?
「ねぇ見なくて良いのか?」
耳元で尋ねると
「いや・その。見たらさ、食欲失せるから」
土方の目が泳いだ。
食欲失せるってどういう意味だろう?
「今後の参考にちょっとだけ見ても良いですか?」
遠慮がちに医者っぽい人に尋ねると
「どうぞ」
フワリ微笑まれた。

が、10分後。

なんじゃコリャア〜!?
俺は心の中で絶叫し、真っ青になった。

み・見なきゃ良かった。
近藤さんは土方の言った通り、いやもぉ半端じゃない位毛深かった。
なんかいつの間にか視界にモザイクが入る。
コレは多分、これ以上コレを見たらヤバいって身体が教えてくれてるんだな。
きっと。

「すみません、控え室行きます」
力なく言い放つと、俺はフラフラ控え室に向かった。

「大丈夫か?」
激しく苦笑いな土方。
「俺も初めて見た時、マジ吐きそうになったんだよアレ」
思い出したのか碧くなる顔。
「見に行く方がバカだ」
ケロリ猫杉に言われ、確かにな。落胆した。


約1時間後、漸くスッキリした近藤さん。
「あ〜サッパリした」
最強に爽やか御機嫌な表情だ。

「ねぇ、その猫貴方の?」
突然、綺麗な女医みたいな人の声がし振り向いた。
「はい」
取り敢えず頷くと
「最初だけ無料で色々サービスあるけど、試してみない?」
聞かれた。
む・無料!?
無料と言う言葉に異常反応を示す貧乏人な俺。
「はい、是非」
喜んで食い付いた。
「なぁ、高杉良いよな?」
目をキラキラ輝かせなら尋ねると
「1回だけだからな?」
渋々猫杉は了承した。

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