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W-U
【Act.W-U 飼い主A】

「ただいまぁ」
帰宅すると、チリンッ小さく聞こえた鈴の音。
俺とお揃いの首輪からする音だ。

ウチの猫杉様はお出迎えなんかしない。
けれど、少しでも帰りが遅いと不機嫌になる。
なので帰宅が遅れる時は必ずメールをしなければならない。
携帯を所持する猫。
って、なんかスッゴイ違和感だな。
勿論携帯は買わされたのだが。

「誰か来たのか?」
振り向きはしないが、俺以外の足音と臭いに気付いた猫杉。
「ああ、友達連れて来た」
そう告げると
「はぁ!?」
スッゴク面倒臭そうに振り向いた。
瞬間刻まれる眉間の皺。
あっ、不機嫌な顔も可愛いかも?

「高杉。コイツ俺の友達の土方とそのペットの近藤さん」
先ずは猫杉に紹介し、次に
「土方。コイツが俺のペットの高杉。綺麗で可愛いだろ?」
自信たっぷりに土方に自慢した。

近藤さんには悪いが、近藤さんを見た後だから余計猫杉が可愛く見える。
うん、やっぱりウチの猫が一番可愛い。最強じゃね?
既に親バカに成り下がった俺。

「ん?高杉なんで機嫌悪いんだ?寂しかったのか?」
ちょっぴり不機嫌オーラを出している猫杉の頭を撫でた。
勝手に触るなオーラが出てるが、振り払わないという事は、嫌ではないという事。
優しく撫でると、少し猫杉の空気が和らいだ。

やっぱ猫は癒されるなぁ。
デレデレしてしまう。

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