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【猫杉様と一緒U】
《※閲覧について※》

この話は前作【猫杉様と一緒】の続きになります。
念の為、猫杉様な無駄知識を先に閲覧して下さいませ。




【Act.0】

「肉は?」
「ねぇよ」
「昨日も食べてないぞ?肉」

只今猫杉様はスッゴク御機嫌斜めだ。
それは大好物の肉を2・3日与えられていないから。
理由はタダ1つ。
金欠。

猫杉を飼い始めてから、首輪と携帯と沢山の服を買ってやった。
尚且つ食費は2倍になったしなぁ。
マジでお金がないのだ。所謂貧乏。

あ〜もぉマジ最悪。
猫杉と俺の食事は同じ物。つまり、俺も最近まともな物を食べていないのだ。
唯一の俺の救いは学校。
《昼飯位俺が奢ってやる》
土方が毎日奢ってくれるからだ。

タダでご飯を食べさせてくれるお得な施設が近くにあるんだ。
食べに行けば良いのに俺に遠慮して一度も行かない猫杉。
ほんっと意地悪なクセして無駄に優しいよな猫杉は。
学校帰り何かお土産買っていってやるか。
安いのしか無理だけどさ。
何が良いかな?
真剣に考えていると
「坂田」
「オイ坂田、前出てこの問題解け」
「坂田聞いてんのか?」
突然数学の先生から怒鳴られた。

ヤッベ、授業中だったよ今。

「これ持ってけ」
ボソリ通り過ぎる瞬間小さな紙切れを手渡してくれた土方。
折り畳まれた紙の中には解き方と答えが書いてあった。
サンキュ、マジ助かるわぁ。

上機嫌で3xと書き、席に戻る俺。
が、
「よく解けたな。折角だから坂田。次の問題も解いていけ」
笑顔で呼び戻された。

………………ごめんなさい。
話聞いてなかったので解き方分かりません。
ハハハ、苦笑いすると
「さっき丁寧に解き方教えてやっただろうが。真面目に授業参加しなさい」
ギロリ睨まれながら怒られた。

最悪。
どうやら今日はかぁなりツイていないらしい。




「ただいまぁ」
帰宅すると
「マジ腹減った。いい加減肉喰わせろ銀時」
最強に猫杉は不機嫌だった。

「これ以上喰わせねぇんなら野良施設に戻るぞ」
ちょっ、ソレはマジで嫌だ。
ソレだけはほんっと勘弁して下さい。

「分かったよ、金補充すっから付いて来い」
渋々俺は猫杉の手を引っ張り歩き出した。


「何処だ?此所」
辿り着いたのは大きな会社の前。
「親父の会社」
「はぁ!?お前いつの間にそんな金蔓作ったんだ?愛人にでもなったのか?」
って、オイ。何失礼な勘違いしてんだ、この野郎。

「バカ。貢がせる相手じゃなくて、本当の父親に決まってんだろ。変な勘違いすんな晋助」
「なぁんだ。てっきり俺は、お前が道を踏み外したかと思った」
マジ失礼だろ猫杉。

「で、何で此所に来たんだよ?」
質問され
「親父にバイト紹介して貰うんだよ」
返答しながら会社に脚を踏み入れた。

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あきゅろす。
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