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W-T
【Act.W-T 飼い主@】

「コチラが近藤さん。俺の師匠みたいな方だ」
って、オイ。ペットじゃなく師匠なのか?
猫が師匠ってどういう事ぉ〜!?

毎日綺麗な猫杉を見て目が肥えている俺。
金持ちな土方の事だから一体どんな美猫が現れるんだろうか?
毛深い言っていたからふわふわもこもこな可愛い感じなのかな?
物凄く期待しながら土方の猫人間を目にしたのだが。
あれ?
え?
はぁ?
紹介されたのは何処からどう見てもタダのオッサンで。

ん、目の錯覚か?
「ねぇ土方。猫何処?」
キョロキョロ見渡す。
「だからこの方が近藤さんだって」
再び紹介されたのはやはり先程のオジサン。
よく見ると小さいけどなんか黒い耳付いてるし、なんか尻尾もある。

って、コレか?コレが猫なのかぁ!?
つか、可愛くねぇ……………………。

「近藤さんは毎日フラれてもフラれても諦めずに好きな方に求愛してるんだ。もうソレは尊敬に値する位に」
って、ソレって。タダ毎日フラれてるってだけな様な?って、違うのか?

「俺もそれ位誰かを深く愛してみたいんだ」
目ぇキラキラさせて言うなよ土方。

「そ、そうなんだ。見つかると良いな」
アハハァ、苦笑いしながら言い放つと
「坂田。俺さっきのでマジお前の事本気になったから」
手を握られた。

………………はい!?

「今日から俺も近藤さんを見習ってお前を愛す」
ちょっと待て、見習うって。
それってストーカーになるって事かぁ!?

「朝から晩迄側に居るからな。あっ、でもそれだと色々支障が出るな。なら、いっその事一緒に住むか?ペットとして一生可愛がってやるぞ」
……………………全力で遠慮します。

「そうと決まったら今から猫耳と尻尾でも買いに行くか」
ちょっと待てぃ。
勝手に決めるな。話進めんなぁっっ!!!

「坂田は黒より白の方が似合いそうだな」
物凄く楽しそうに考えている土方。
激しく身の危険を感じ、
「俺、飼われる気ないし。それにもう猫飼ってるから無理」
素直に告げた。

「えっ、マジ?お前も猫飼ってんのか。ならさぁ、見に行って良いか?」
「良いぜ」
「ヨッシャァ。猫仲間も出来るし家も分かるし一石二鳥じゃんか俺」
えぇっと何が一石二鳥なのでしょうか?

「そうと決まったら近藤さんも連れて今から行くぞ」
って、今からぁ!?
俺部屋掃除してたっけ?
まぁ、別に見られてヤバいのなんてないし良いか。


俺の返答も聞かず、土方の家に来た時同様恋人繋ぎをされて向かう俺の家。

今日分かった事。

土方は強引だ。

だからさぁ、勝手に話進めんなって!!!!!

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