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《Act.1》

【ポッキー】


万事屋にて、2人で寛いでいた時だった。
「なぁ、ポッキーゲームしねぇ?」
銀時は土方に凄くベタなセリフを聞かされた。

「は!?何ソレ。うっわぁ〜、お前スッゲェベタだな」
ポッキーを取り出した土方に銀時は引いた。

「はい、銀時はコッチからな」
ウキウキ上機嫌にポッキーを咥える土方。
対して銀時は
『あ〜なんか目迄瞑って待ってるし』
ドン引き。

「始めるぞ♪」
1人浮かれて始める土方に
『始まっちゃったよ。何コレ、付き合わなきゃなんねぇワケ?マジ嫌なんですけど?』
呆れ顔をした銀時。

ポキポキポキポキンッ。

「・・・・・・・あれ?」
無くなったポッキー。

「えっ、キスはぁ?」
本来ポッキーゲームとは、1本のポッキーを両端から食べる物。
恥ずかしさから途中で折ってしまったり、咥える事さえ恥じらい出来ない人も居る。

土方の計画では最後にキスをする予定だった。
なのに、何故か何事もなく食べ終えた。
という事は
「えぇええぇ〜!?」
銀時はポッキーゲームに参加していない事になる。

「あっ、終わったの〜?」
眠そうに目を擦る銀時。
が、欠伸をしながらも動いている口。
どうやらポッキーを食べている。
完全にゲームへの興味はないらしい。

「なんで1人で沢山食べてんだよ」
「ん?」

ゲームの為、1本しか取り出していなかったポッキー。
なのにもう殆ど空になっている。

「えっ?だって沢山あるから別に1本を取り合わなくても良いじゃん」

「あの、それゲームになりませんから」
「良いじゃん別に。美味しかったし?」
「・・・・・・・・おい」
「なんだよ?」

「頼む、銀時っ。ルール教えるからもう1回させてっ!!」
「え〜?もう無くなったけど?」

「えっ、何それ?ちょっ、早くね?」
「ご馳走さん」
その後1人落ち込む土方。
ガックリ肩を落とされ
「ったく、もぉ〜仕方ねぇなぁ」
チュッ、音を立てて銀時は土方にキスをした。

「これで我慢して?」
可愛らしい上目遣いに
「銀時ぃ〜」
一気に御機嫌になった土方。

「あ〜もう、抱き付くなよ」
軽く銀時に払われた。
ポッキーゲームは失敗に終わった。
だが久々の銀時からのキスで上機嫌になった土方。

「今度は絶対きちんとしような?」
ニコニコ笑顔で笑いかけ
「・・・嫌だ」
切り捨てられた。

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