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U-T
《Act.2》

此所は教室だって分かってる。
なのに
「ん・ゃ、ひぁ」
無意識に漏れてしまう声。
「スッゲェ可愛いな銀時」
囁かれるだけでポォ〜っとなってしまう美声。
「んん、ゃっ、ソコ・止めて?」
「嫌だ、痛・い」
「良いの間違いじゃねぇのか?」
「・・・意地悪」

ベシィッ!!
「イッテェーっ!!!」
「って、何やってんだぁ?お前等」
「高杉お前今辞書で叩きやがったな」
勢いよく叩かれた頭を擦りながら高杉を睨む土方。
「あ〜少し楽んなったわぁ。ありがとな土方」
昨日足ツボマッサージの本を読んだ土方。
なんか家にあったらしい。
おばさんのかな?
で、先程は覚えたてのマッサージをして貰ってた所。
出来るだけ痛くない様してくれたからか、結構楽になった。

「銀時お前声紛らわしいんだよ」
えっ、紛らわしいって何が?
「土方も雰囲気出してんじゃねぇっ」
雰囲気???
「ねぇ〜なんで怒ってんの?晋助」
う〜ん。
「あっ、分かったぁ!!晋助も足ツボ興味あるんだな」

だから狡いって怒ってたんだな。
もぉ〜、ならして貰えば良いじゃんね?
「土方、悪いけどさ晋助の足もしてやってよ」
「ぇっ、野郎の足裏なんか触りたかねぇよ。石鹸で洗って出直しな?」
えぇっと、一応俺もその野郎の一員なんですが。
「たとえ一億円払ったとしても、お前にだけは頼まねぇよ」
「お前馬鹿?俺だってお前から一億円なんか貰いたくないね」
オイオイ何又2人で盛り上がってんの。
「お前マジムカつく」
「コレはコッチのセリフだ、この野郎」
ふぅぅ、この2人ってさぁ実は仲良いんでね?




[いただきます]
仲良く手を合わせて箸を持った途端
「G.W.何処行く?」
聞こえたセリフ。

お金ありませんから。

「旅行行きたいね」
だ〜か〜ら〜、無いってばぁっ!!

「銀さんお金」
せびるなよ、姉貴。

「銀ちゃん私にも」
神楽ちゃ〜ん?
さっき素昆布あげたでしょ?

ハァァ―ッ、溜め息を吐くと
「バイト探して来る」
俺は家を出た。



結局前回の喫茶店はクビになった。

何故かって?
土方が来店した翌日、晋助まで来たからだ。
晋助の奴店のトイレで犯しやがった。
勿論店中俺の声筒抜け。
「営業妨害だ。出てけ〜〜〜っ!!!」
般若の顔をした店長。
即刻クビを切られた。

お陰で我が家の収入は又、新八のバイト代のみになった。

新八バイト増やすか?




4/26(木)
明後日からG.W.

「銀ちゃ〜ん私遊園地行ってみたいアルよ」
遊園地かぁ。
可愛い事言うなぁ、神楽は。

「旅行」
姉貴、貴方の頭には旅行しかないんですか?

「新八は?」
「お金ないから遠慮しときます」
なぁ〜んて家計に優しいんだ。
良い弟を持って俺は嬉しいよ。

う〜ん・・・?
取り敢えず金かな。
どっか落ちてないかな?
宝くじでも買ってみっかぁ。
って、買う金無いし。
一攫千金さえ狙えないのかよ、我が家は。

マジ落胆。


仕方ない、久々にやるかぁ、アレ。




[もしも〜し]
電話を掛ける。
[おっ、金時じゃなかぁ?]
困った時の神頼み。
坂本は俺の友人の中で一番の金持ちだ。

[今日1日何でも言う事聞くからさぁ、お金恵んで?]
可愛らしくおねだり。

坂本は良い奴で、いっつも俺の演技に騙されたフリをしてくれる。
金持ちは心にもゆとりがあるのかなぁ?

[今からソッチ行くから]
電話を切ると
「金時」
何故か玄関前に来ていた辰馬。
えぇっと、瞬間移動?
どうやら電話しながら迎えに来てくれていたみたい。
気が利くなぁ。

「ありがと」
促され車に乗る。
辰馬の家の車は豪華だ。
尚且つ5・6台ある。
車なんて一家に一台で良いじゃんか。
羨ましいぜ全く。



「ふぁ・・・っ、辰馬ぁっ」
寝室に着くなり抱き締められた身体。
甘える様身を委ねた。

辰馬は俺の初めての人だ。
辰馬とヅラとは小学校から一緒。
晋助と離れて寂しくて狂いそうになった俺を、陰ながら支えてくれた恩人でもある。

「あっ、あぁんっ」
身体の相性は土方と同じ位。いや、それ以上に合う。

でもお互い良い友人で在りたいが為、敢えて余り触れ合わない様にしている。
触れ合うと溺れてしまうからだ。

だから俺と辰馬が触れ合うのは、何か困った事があった時のみにしている。
「銀時。はい、コレ」
手渡される封筒。

「って、ちょっと多過ぎじゃあ?」
結構重さがある。

クシャクシャ優しく髪を触ると
「気にするな」
笑顔で去って行った辰馬。

4/26(木)、50万獲得しました。


って、辰馬お前気前良過ぎだろ???

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