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「坂田くん。コレあげるわ」
ニコニコ手渡された小さな紙袋。

「ありがとう」
取り敢えず受け取り中を覗いた。

『んんん?何だコレ』

「たまには土方くんと使ってよ」
ニッコリ殆ど強制的な笑顔で言われ、引きつった。

中身は媚薬。

お〜い。何くれてんの。
つか何処で買ってんの。
自分で買ったのかぁ?
あ〜もぉ突っ込み所満載だよ。

ソレ以前に土方とはキスしかしてないよ。
ソレもかぁなり前だしさ。
好きだとか言われた事ないしなぁ。

いつも沖田くん達としてる行為に、土方を重ねて想像する。
土方と・・・、ってスッゲェ恥ずかしいし。
キスさえ出来ないのにソレ以上なんて無理に決まってる。

って、そうだ。
コレ使ってさり気なく迫れば良くね?
「ねぇ熱いの、土方。助けて?」とか甘えたらキスしてくれるかな?

折角のチャンスだ。
早速使わせて頂きます!!

ウキウキしながら
「土方ちょっといい?」
無理矢理腕を引っ張り、教室を飛び出した。
晋助達が追いかけて来たけど、敢えて無視した。
イチイチ気にしてたら一生近付けないから。


辿り着いたのは空教室。
移動教室専用だけど、確か今日は1日中空いてる筈。
ドアを閉めながら、バレない様に媚薬を飲んだ。

瞬間バクバク騒がしくなる心音。
『おっ、速効性か?』
物凄く身体が熱い。
『スッゲェなコレ。マジで疼く』
薬のせいで潤む瞳を、上目遣いにしながら
「ねぇ土方。俺の事好き?」
甘えた声で尋ねた。

『って、ぇっ?あれれ?』
土方顔真っ赤。

「土方?」
名前を呼びながら触れると、グイィッ!!引き寄せられた。
『何コレ?スッゴクドキドキする』
土方の腕の中、ウットリ瞳を閉じた。

土方の匂いがする。
大好きな大好きな香り。
けれど少し、煙草臭い。

「煙たい」
顔をしかめると
「美味しいから止めれないんだよ」
苦笑された。

「ならさ、身体に悪いから本数だけでも減らせよ」
口を尖らせると
「口寂しくなるだろ?」
しかめられる顔。

思わずチュッ、口付けた。

「銀時!?」
突然のキスに驚く土方。
「口寂しくなったら又してやるよ」
フワリ笑うと
『えぇぇ!?』
何故か唇を奪われ、今度は俺が目を見開いた。

どうしよう。
スッゲェ恥ずかしい

「ん、ぁっ。はぁん」
キスの合間に変な声が出る。
尚且つ媚薬のせいで、最強に疼く身体。

ねぇ、土方。
求めても良い?

「ぁんっ、ん・土方ぁ」
首に腕を絡め、奪う様にキスを繰り返すと
「ふぁ・っ、ぅぁん」
甘くて深いキスをしてくれた。

ああ、スッゴク気持ち良い。

チュプ、ピチャリ、水音をBGMに絡まる舌。
ドチラの物とも区別の付かなくなった唾液。

まるで、このまま溶けてしまいそうな感覚。

「抱いて?」
無意識に零れたセリフ。

俺のバカ!!
何、誘ってんだよ。
土方引いたぞ?今、絶対に。

恐る恐る顔を見上げると
「好きだ銀時」
熱いセリフと共に、キュッ、抱き締められた。

『あっ、泣きそう』

「泣くなよ」
苦笑され
『嘘。もぉ泣いてんじゃん』
物凄く恥ずかしくなった。

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