T-Y
「この前偶然可愛い声聞いて」
この前って、えぇっと、ぅう〜んっと。
って、あっ、まさか、あの時か?
高杉とヅラに逝かされまくった日の事か?
「俺も聞きたくなったんでぃ」
・・・ぇっ・はぁ?・はぃい???
「沖田くん土方と付き合ってたんじゃぁ?」
「あっ、別れやした。銀時さんに欲情しやしたから」
ぇっ、ちょっと待て。
欲情って?
つか、これって?
「想像以上でしたぜ、銀時さん」
ってシタんかよぉ〜?
俺は目に見えて落胆した。
翌朝。
あ〜もぉ、マジ学校行きたくねぇ。
つか、メランコリーだよ。
シャワーを浴びながら、俺は溜め息を吐いた。
浴室の鏡には見たくない物。
無数に散らばる紅。
高杉とヅラと沖田くんが、勝手に着けて下さった痕。
あ〜もぉ最悪。
俺は怠さ全開で登校した。
「おはようございやす」
「銀時ぃ」
なんか呼ぶ声のトーンが今までと違うんですがぁ?
ベタベタ触れて来るヅラ。
チュッ、何故か高杉にはキスされた。
スグさまゴシゴシゴシゴシ、血が出そうな位強く俺の唇を拭く沖田くん。
あのぉ〜?
3人共何してんの〜?
「おはよっ、ておい。朝から何やってんだ?」
登校したばかりの土方が、不審そうに尋ねる。
「今、銀時さんが誰の物か話し合ってた所でさぁ」
あの〜すみません沖田くん。俺、物じゃないです。
人間だからね?
つか、話し合ってたのか?さっき。
「それより銀時。今日日直だろ?」
そぉ〜言えばそうだった。
今日、土方と日直の日だったよ。
「ちょっと行って来る」
朝日直は職員室に行かねばならない。
雑用を押し付けられるのだ。
つか、助かったぁ〜。
3人から解放されて、俺はホッとした。
廊下で
「あの3人と何かあったのか?」
土方に聞かれた。
ギクゥッ!!
「ええっとそのぉ」
激しく動揺。
「それに関しては・暫く触れないで下さい」
俺は落胆しながら言い放った。
「お前モテんだな」
「つか、アレみた?」
恐る恐る聞く。
勿論アレとは、高杉達との事だ。
「み、見てない」
いや、どもってるし。
明らかに焦っているし。
あ〜あぁ、こりゃ見られたんだ。
スッゴクショックなんですけどぉ〜。
ハァァ〜、溜め息が出た。
「嫌いになったか?」
俺は聞きたくない質問をした。
つか、なるだろ?普通。
あぁ、もうダメだ。完全嫌われた。
嫌だな。涙溢れてきちゃったよ。
ハラリ滴が顎を伝い落ちた時。
チュッ、土方が軽く触れた。
って、オイ。
だからさぁ〜、なんでキスすんだよ?
ワケ分かんないし。
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