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U-U
「おい、どうかしたか?」
「あっ、ごめん」
「最近ずっとその調子だな。何か考え事か?」
心配そうに顔を覗き込まれ
「ごめん。大丈夫だから」
無理矢理笑顔を作った。

もうすぐ土方と別れなければならない、でも別れたくない。好きなんだよ、側に居たいんだ・ずっと。
自覚した途端大きくなった土方への想い。
晋助と一緒に居る時でさえ、土方の顔を思い浮かべてしまう。
ああ、俺スッゲェ重症なのかもな?

「悪い晋助。最近寝不足でさ、あんまり調子良くねぇんだ」
「やっぱ考え事か?」
「いや、気にすんなって」
「なら良いが、あんま溜め込むなよ?」
「・・・・・ああ」
ごめん晋助。
土方のせいで寝れないなんて言えない。
言ったら晋助を傷付けてしまうから。

「心配掛けて悪いな。詫びに帰りなんか奢る」
二カッ、軽く笑顔を作ると
「なら今、お前からキスしろ。詫びはソレで良い」
優しく微笑まれた。

『うっ、ヤバ。格好良い』
ドキドキする鼓動。
ゆっくり唇を重ねると
「んっ」
抱き寄せられた身体。
「ん・は、はぅ・んふ・ぅん、ん、んーーーっ」
軽く重ねるだけの筈だった唇。
舌先で唇を舐められ、くすぐったさで少し開いた瞬間、深いキスに換えられた。

凄く気持ち良い。
晋助とのキスは大好きだ。
勿論Sexも好き。
顔も性格も容姿も全てにおいて嫌いな所なんか1つもない。

「ゃっ、ちょっ、晋・助?わっ、ダメだってばっ」
「黙ってろ。考え事なんてする暇ねぇ位キスしてやるから、な?」
晋助は優しい。
悩み事を打ち明けれない俺に、聞けないならせめて楽にしてやろうって考えてくれる。
そう、いつも晋助は俺にだけ甘いんだ。
物凄く優しくて甘い。
だから凄く、好・き。
なのに最低だ俺。
晋助の気持ちを知っていながら土方を想ってる。
俺は俺が憎くて堪らない。
こんな汚い俺なんか、大っ嫌いだ。


「バカ。何泣いてんだよ?そんなに嫌か?俺に触られんのが」
ハッ、しまった。
「ごめん、違うんだ。唯、ちょっと自分自身に嫌気が差しただけ」
制服越しに触られていた胸元。
軽く触られているだけにも関わらず感じてしまう浅ましい身体。
ソレが嫌で涙が零れた。

「嫌気?」
「ああ。俺自分の事スッゲェ嫌いだなって」
フッ、自嘲気味に笑うと
「俺はスッゲェ好きだぜ?お前の事」
優しく奪われた唇。
「お前が嫌いなら、2人分愛してやるよ」
「ふぁ・っ」
いつの間にか外されていた釦。
直に素肌に指先が触れ
「・・・んっ」
ピクン、身体が反応した。

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