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『隣』
2-3
あ〜、誰か止めてくれ。
ヤバいよマジで。
う〜わぁ〜あ〜あ〜。
頭の中大混乱。

ダメだって分かってるのに暴走する身体。

今俺、奏にキスしてます。
それもスッゲェディープなヤツ。
ヤベェよ洒落になんねえって、マジで。

「んっ、ふ」
あ〜スッゲェ蕩けきった顔してる。
メッチャ可愛い。
こんなん見たら余計止めらんねぇって。

「やっ、ちょっ、え?」
グイッと脇腹に両腕を差し入れて身体を持ち上げ、俺と同じ向きに座らせ直す。
向かい合わせに座らせ抱き寄せると、再び唇を重ねた。

何度重ねたか分からない。
奏の息が上がってきたから、数え切れない程なんだろう。
ゆっくり離すと、そのまま唇を首筋に移した。
項、肩、 鎖骨へと唇と舌を這わす。
口内に広がる不思議な甘さ。
奏の味だというだけで愛しくも甘くも感じる。

「琉‥翔っ」
戸惑いながらも逃げない奏。
どうしたら良いか分からなくて固まっている状態なんだろうな。
可哀想だけど、逃がさないよ?
この状態で逃がしてあげれる程俺まだ人間出来てないから。

「勃ってる」
アニメ等でよく見る可愛らしい完璧なピンク色ではないが、いや、アレは夢見過ぎだろ。ほんのりピンクがかった小さな突起に触れる。
ピクンッ、軽く震えた身体に気を良くした俺はゆっくりソレを口に含んだ。
味わう様に優しく舐める。
下から上に舐め上げたり、乳輪をなぞる様に舐め回したり。
その都度上がる息が甘くなるのが嬉しくて、調子に乗った俺は舐めるだけじゃ飽きたらずチュゥッっと吸い上げた。

「ひぁっ、ひゃぁ、ん、ゃ」
舐めて吸って甘噛みして、口内に広がるは甘い奏の味。
縋る様必死に俺の上腕に手を添える奏は全身を震わせながらひっきりなしに甘ったるい声を上げている。

「あっ、琉翔、琉翔ぉっ」
甘える様な可愛らしい声が俺を呼ぶ。
嗚呼、錯覚してしまいそうだ。
お前も俺が好きだって。
好きだよ、好きだ奏。
お前が愛し過ぎてどうにかなってしまいそう。

「奏」
互いに先走りで濡れまくったガチガチの物を自分の両手で握り合わせると
「ひぅっ、ふ、ぁ、ぁ、ぁぅ」
ゆっくり上下に扱きだした。

「あっ、ダメ、やっ、待って、ゃあ、ぁっ」
あっという間に精を吐き出した奏。
立て続けに扱き上げると切ない声を発しながら何度も俺の手を濡らした。

「甘い」
ペロリ手に付いた奏のを舐めると
「なワケないだろ」
肩で息をしながら奏に言われたが、実際そう感じたのだからタチが悪い。
甘くも美味しくもない不味いだけの物が、奏のだというだけでこんなにも甘く感じる。
奏が俺を変える。
俺を狂わせる。
好きで好きで好きで、好き過ぎて、どうして良いか分からない。
抑え切れないこの想いを伝えたい。
でも想いを告げてこの関係が崩れてしまう方が怖くて言えない。
嫌われてしまう位なら、側に居られなくなる位なら、俺はこの想いを伝えない方を選ぶ。

「温まるか」
「え?あ、うん」
ゆっくり肩まで湯に浸かると優しく奏の髪を撫でた。


「なぁ、なんでさっきあんな事したんだ?」
お風呂上がり髪を拭きながら聞いてくる奏。
此処は慎重に答えなきゃダメだ。
欲に負けて手を出したなんて言えない。
この想いを悟られてはならない。

「嗚呼、あんなの皆してんぞ?」
「え?」
「男同士はさ、年頃なったら知ってる奴が知らない親友とか家族に教えるんだよ。いざ異性と付き合う時何も知らなかったら恥ずかしい想いすんだろ?男は女をリードしなきゃいけないんだしさ?」
「そ、そうなのか?」
「そうだ。いざ、女の子と付き合ってみてさ、初めてキスする時どうしたら良いか分からないで挙動不審にしてたらさ、ダセェだろ?格好付かないしさ」
「確かに」
「だろ?」
「えっと、なら、さ、琉翔はどうやって知ったんだ?」
ヤッベ、ボロ出ない様気を付けろ俺。
「嗚呼、そんなのエ○本とネットで調べた」
「そうなんだ。なら阿波路は?教えなきゃダメ?」
「やっ、阿波路はその、多分知ってっから大丈夫」
「そうかなぁ?」
「アイツああ見えてスッゲェ頭良いだろ?知らない事なんてないんじゃないかな?」
「う〜ん。そう、かなぁ?」
「そうだよ」
「うん、分かった」

ハァアァア、良かった。
もしコレで阿波路ともこういうのするとか奏が言い出したらヤバかった。
阿波路にバレたらヤバい。
この想いも行為も衝動も全てバレてはいけない。
でも、一度でコレを終わらせるつもりもない。
ズル賢い俺は
「なぁ、奏」
「何?」
最低な約束を勝手にしてしまった。

「ダメ?」
「えっと、う〜ん?琉翔が言うなら間違ってないんだろうし、良いよ?」

それはこれからも俺とこういった行為を秘密で続けるという事だ。

精液は定期的に排出しないと身体によくない。
自分で出すのが一番楽だけど、どうせなら二人でした方が気持ち良いだろ?って、説得した。
なんか腑に落ちないって顔してたが、慣れさせれば何も感じなくなるだろう。

その日を境に俺は毎日奏にキスと行為をする様にした。

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あきゅろす。
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