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『隣』
5.奏SIDE
「明日帰り一緒に帰ろ?」
阿波路から珍しく来たLINE。
最近帝とばかり居て殆ど阿波路と話してないから、物凄く嬉しくて、早く明日にならないかな?ウキウキしながら眠りに就いた。

翌日、俺は部活の先輩に今日は部活休みますと告げ、久々に阿波路と帰るからごめんね?と帝に謝った。
琉翔は二人だけとか狡い。俺も一緒が良いと言ったが、それは今度ね?と約束した。
何故だか琉翔にさえ邪魔されたくなかった。
放課後が待ち遠しくて、どうして自分が此処まで浮かれているのか理解出来なかった。

「奏」
授業とHRが終わった瞬間掛けられた声。
「阿波路」
嬉しくて俺は微笑んだ。
その瞬間
「…………っ」
周囲で何か息を呑む様な声が聞こえた気がしたが
「帰ろ?」
阿波路に促され
「うん」
俺は席を立った。

浮かれていた俺は全く気付かなかった。
俺が去った後に、呆然とした表情の帝と琉翔が居た事に。


久々に沢山聞く阿波路の声。
優しく撫でられる髪。
当たり前の様に繋がれる手。
全てが嬉しくて、俺はずっと阿波路ばかり見詰めていた。

「此処、何処?」
初めて連れて来られた場所。
其処は有り得ない位の豪邸で
「俺の家」
「…………え?」
まさかの阿波路の家だった。

え?嘘。
だってコレ凄まじい位の金持ちが住んでそうな豪邸だよ?
「お帰りなさいませ」
「ただいま」
なんかメイドさんみたいなのや執事さんみたいなのも居るしさぁ、これドッキリとかじゃないよね?

「昨日と今日頼んだけれど、明日迄お風呂場と俺の部屋の周囲には俺が呼ぶ迄一切近付かないで?」
「はい。畏まりました」
深い敬礼を軽く一瞥すると
「行こうか?奏」
阿波路は俺に手を差し伸べた。


阿波路の部屋に鞄を置くと
「今日泊まって?」
阿波路に言われた為、速攻家に泊まる事を連絡した。
泊まるって事はその、スルって事、だよな?
って、何期待してんだ、俺。バカか?

「奏」
甘く名前を呼ばれ
「阿波路」
俺はときめいた。

そっと頬に触れる指先。
ゆっくり唇に触れられ、期待で胸がざわめく。

「ねぇ、奏。今自分がどんな顔してるか分かってる?」
え?
「スッゴく可愛い。嫌なら拒絶して?しないなら、抱くよ?」
……………………っ。
「奏」
甘く優しい、けれど艶を帯びた声色で呼ばれる名前。
「ねぇ、奏。今すぐ決めて?俺に抱かれるか帰るか」
嗚呼、そんなの選択肢1つしかないじゃないか。
「………………………………帰らない」
こんな阿波路の声聞いて帰れる程、俺理性強くない。

だって、今俺スッゲェ有り得ない位ドキドキしてる。
阿波路に名前を呼ばれるだけで、見られるだけで、身体が、全身が熱くなる。
心が震える。

どうして?
こんなのおかしい。
帝と居てもこんな風にはならない。
ドキドキはするけれど、抱かれたいなんて感じない。
キスされたいなんて、抱き締められたいなんて思わない。
こんな風になるのは阿波路だけ。
それは何故?
どうして阿波路と居ると嬉しいんだ?
どうして阿波路に触れられたら幸せになるんだ?
分からない。
分からないよ。

「移動するよ?」
阿波路に姫抱きされて向かうのは浴室。
これからされる事が分かったが、拒絶はしなかった。

胎内と全身を洗われ、広い浴槽に入る。
豪邸なだけあって、まるで旅館かホテル並に広くて綺麗だ。

最初は湯船の中。
背面座位のまま抱かれてお湯が中に何度も入ってきた。
向かい合わせになって抱き合ったまま再び挿入され、逝ったばかりだった為、全身が痙攣した。

浴槽から出て、俺に壁に手を付かせた阿波路。
バックから激しく突き上げられた。

片足を上げられ、深く突かれた為、有り得ない位深く迄来た阿波路の物。
余りの気持ち好さに胎内がキュンキュン阿波路を締め付けた。

「ひぁ、ぁん、ひゃぁっ」
甘ったるくて高い声がひっきりなしに口から飛び出す。
気持ち好過ぎて何も考えられない。
奥を抉られながら前迄触られて
「ぁっ、も、ダ…メ…………ッ」
意識がログアウトした。

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あきゅろす。
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