『隣』 0. 初めて逢ったのは幼稚園の頃。 入園式で話したのがきっかけで仲良くなった。 いつの間にか一緒に居るのが当たり前になっていて、知らない間にアイツは俺の中で大切な存在になっていた。 いつも一緒に居て、良い事も悪い事も沢山一緒にしてきた。 どんな時も一緒に居るのが当たり前、これから先もずっと隣に居られる。 それが当然だと思っていた。 なのにどうして転機は訪れるのだろう。 なぁ、奏。 俺はお前しか要らないんだ。 なのに何故お前は俺以外を見る? 俺が欲しいのはお前だけ。 お前は違うのか? 側に居てくれ。 一人にしないでくれ。 でないと俺は、いつか、お前を壊してしまう。 だからお願いだ。 側に居て? お前が居ないと寂しいよ。 奏。 好きなんだ。 お前が好き。 [次へ#] |