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『ガラクタ』
誕生!キュア苺プリン♪
どうやら、アニメみたいな変身は出来ないらしい。

なら何でまちゅ変身って言ったんだ?
流れか?
うん、多分アニメ的な流れで言ってみただけだろう。
って、どうすりゃ良いんだ?俺。
アニメなら何も頭使わず勝手に身体が反応してくれるのに。

う〜ん?どうしよう?
どうしたら良い?取り敢えず
「はじめまして、赤峰紅菓です。これから宜しくお願い致します」
自己紹介しとけ、俺。

って、なんか選択肢間違ってね?俺。

「俺はガラムマサラだ。此方こそ宜しく頼む」
「あっ、はい。宜しくお願いします」

でも、なんか平和的に握手してるし、正解だったのか?コレ。

「・・・・・・良い天気ですね」
「・・・・・・・・・ああ・・・」
「今何されてたんですか?」
「散歩だ」
そうですよね?
「・・・・・・・・・」
「・・・・・」

って、会話続かねー。
誰か助けてぇーーー。

「って、おい。何仲良くなろうとしてんだよ?バカ。今から闘うんだろうがお前等は」
あっ、そうでした。
って、ん?
又怖い声聞こえたぞ?

まさかコレ、アニメとかでよくあるナレーションの声ってヤツなのか?
でもなんか、まちゅから聞こえた気がするんだが?

「コアラ、がんばるでちゅ」
あっ、可愛い。

うん、やっぱ気のせいか。
こんな可愛いまちゅが、あんな声出すワケがない。
現実ではありえない事が目の前で起こってんだ。
ナレーション位サラリと流してやるか。

「ありがとな、まちゅ」
ニッコリ笑いながら撫でてやると
「ふにゃぁあぁぁあぁ」
まちゅは脱力した。

さぁ、この状況どうしてくれよう?

逃げるか?

いや、何もしないで去るのはスッキリしない。

チラリ横目でまちゅを見ると、早く戦って?って、キラキラした目で訴えられた。

変身も、技もない。
得たのは、馬鹿みたいな名前だけ。
つまり、正体不明の敵と、生身で戦えって事だ。
相手がどんな技を繰り出してくるのかも分からない。
もしかしたら、コッチの攻撃は効かないかもしれない。

もう、ほんっと、どうすりゃ良いんだよ?

ハァァァァァァ。
溜め息が出るのは許して欲しい。

チラリ、今度はガラムマサラを視界に入れてみた。

ビクッッ!!

ちょっ、何?

ジィィィィィィィーーー。

めっちゃ穴が開きそうな位、見られてるんですがぁ?

何?
俺、なんかした?

まだ、何もしてないよな?


「なぁ」
「えっ?あっ、はい?」

なんか話し掛けられたぁ?

「バカキュアって、なんだ?」

「・・・・・・・」


やっぱ、名前変えて良いですか?

いえ、寧ろ、変えさせて下さい。

泣きそうな顔でまちゅを見詰めると

「あくをたおすせいぎのヒロインでちゅぅ」

エヘンッ!偉そうに俺を紹介した。

・・・・・え?

俺、ヒロインなのか?
ヒーローでなく?

「で、名前は?」
ちょっ、ガラムマサラ。ツッコミなしか?
今の台詞明らかおかしかっただろ?

「コアラは、キュアいちごプリンでちゅ♪」

はぁ!?

今、なんて?

「キュア苺プリンか。可愛らしい名前だな」

ちょっと待て。

「外見だけでなく、名前迄可愛いとは。気に入った。キュア苺プリン、俺の花嫁になれ」

は?

花嫁?

えっと?

「良かったな、まちゅ。プロポーズされたぞ?」

「いやいやいや、今のはソレじゃなく、紅菓、お前に言ったんだ」

「「え?」」
余りに有り得ない台詞に、まちゅと二人顔を合わせる。

「改めて言う。キュア苺プリンこと、赤峰紅菓。俺と結婚してくれ」

「「はぁぁあぁあぁあ!?!?」」

皆様、何故でしょうか?

突然出逢った敵。

さぁ、これから闘うぞ?ってな時に、何故かプロポーズされてしまいました。


なぁ、俺、もう、帰って良い?


ただ、学校をサボっただけだったのに。
俺、赤峰紅菓は、只今、現実逃避したくなる状況に陥ってしまいました。

あ〜あぁ、早く目ぇ覚めないかな?俺。
って、コレ夢じゃないか。

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あきゅろす。
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