[通常モード] [URL送信]

復活夢
沢田姉弟誕生日2019




『────出来た…!』
 
 
 ついに出来たよ…!
 私の力をふんだんに使って創り上げたブレスレット!
 私の中のツー君のイメージカラーがオレンジだから
 オレンジと白と透明の水晶を交互に組んだもの。
 因みに能力はツー君の状況に合わせて
 結界の力を使った防御と鬼道の力を使った治癒
 斬魄刀の力の一部、星の欠片を…
 まぁ、キラキラしたものが爆発したり護ったり相手を攻撃したり、かな。
 …が、込められたブレスレット!
 
 私が生きてればずっと使い放題だよ。
 いない場合は…ブレスレットに込められた力分だけ。
 なくなればただの飾り。
 きっと、長生きしてみせるから大丈夫…フラグじゃないよ、うん…。
 
 ブレスレットを小さな巾着袋に入れて、箱に入れてリボンを結めば…
 はいっ、出来上がり!
 
 
 『ギリギリだったけど間に合って良かった…』
 
 
 明日はツー君の誕生日。
 来年からは中学生になる。
 なんかね、変わるって気がするから不安で。
 ツー君、気に入ってくれるといいんだけど…
 
 
 『よし、プレゼントは用意出来たし早く寝よう』
 
 
 明日の誕生日はお母さんがデパートに一緒に行って
 好きな物買ってくれるって言ってたし!
 何よりお母さんきっとご馳走作ってくれるだろうから楽しみ!
 隣の部屋のツー君も寝てるのか静かだし。
 おやすみ、良い夢見てねツー君…
 
 細かい作業してた私は疲れたのかそのまま意識を失った。
 
 



 ─────パーン!!
 
 
 「うわぁ!?」
 
 『──っ!?ツー君!?』
 
 
 何かが破裂する音と多分それに驚いただろうツー君の声に驚いて飛び起きた。
 え、何!?
 というか、時計を見ると吃驚。
 もうお昼前じゃない!
 結構早めに寝たのに…ぐっすり寝てたんだなぁ…
 って!そうじゃないって急いで1階に降りて
 音がしただろうリビングの扉を開けた。
 

 
 ───パーン!!!
 
 
 『!?』
 
 「めぐちゃん誕生日おめでとー!」
 
 『…え、え!?
 お母さん…?』
 
 
 扉を開けた瞬間、あの破裂音に驚いて目を瞑ったけど
 次に目を開けたら、それはクラッカーだったみたいで
 ヒラヒラキラキラと中身が頭上を舞って降りてた。
 そっか、お母さん楽しみにしててって言ってたよね。
 まさかクラッカーまで使うとは…
 ツー君もこれに驚いたんだね……
 
 
 『ありがとう、お母さん』
 
 「めぐ、誕生日おめでとう」
 
 『ツー君!ありがとう!
 ツー君も誕生日おめでとうっ』
 
 「ありがとう」
 
 
 ツー君が傍にいたみたいで、可愛い笑顔でおめでとうって言ってくれた。
 ううう、ツー君が可愛いよぉ…
 ちょっと照れてるとこも可愛いよぉ。
 
 
 「さぁさ、いっぱいご馳走様作ったから召し上がれ」
 
 『うわぁ凄い!!
 お母さんありがとう、いただきます』
 
 「いただきます」
 
 
 テーブルに凄いご馳走様並んでた。
 これ作るの大変だったんだろうな…
 でも、私達が生まれたことを喜んでくれてるっていう事実がとても嬉しい。
 そしてお母さんの料理美味しい。
 私も見習わないとね!ツー君に手料理作りたい!
 だってほら、隣で美味しいって食べてるツー君見てると…ね、そう思う。
 
 それから、デパートに行ってお買い物したり
 プレゼント買って貰ったりした。
 お母さんから沢山貰いすぎてるよね…
 それからまたご馳走様を食べて…して3人で過ごした後、あとは寝るだけに。
 
 ………私、まだツー君にプレゼント渡してない!!
 
 
 『あの、ツー君!』
 
 「めぐ、ちょっと俺の部屋に来てくれる?」
 
 『え?うん、いいけど』
 
 
 お互い部屋に入ろうとして大事なことを思い出した私はツー君を呼び止めようとしたけど失敗。
 …先にツー君の御用を済ませないとね!
 
 
 『どうしたの?ツー君』
 
 「これ…めぐに」
 
 
 誕生日おめでとう、って私に差し出したのは大きな袋。
 
 
 『え、私に……?』
 
 「うん…気に入ってくれるといいんだけど…」
 
 
 そんな上目遣いで見ないで…!可愛いだけだよ!
 まさかツー君からプレゼント貰えるなんて思わなかった…
 今までプレゼントなんてお互い渡さなかったから。
 だって、双子で同じ日の誕生日。
 いつもは互いにおめでとうって言い合ってぎゅーってしてた。
 
 ツー君からのプレゼントを開けてみると、大きな可愛いうさぎのぬいぐるみ。
 凄い可愛い…それにこんな大きなぬいぐるみ、高いよね…
 それを私の為に買ってくれたの…?
 
 
 『ありがとう、ツー君…
 とっても可愛いしとっても嬉しい!』
 
 
 可愛いうさぎさんをぎゅーってする。
 もふもふ気持ち良い。
 
 
 「めぐ…怖い夢見ること多いだろ?
 だから、それ抱き締めて寝たりしたら怖い夢見るの減るかなって…」
 
 『…ツー君…ありがとう、今日から一緒に寝るね!大事にする!』
 
 「うん、ありがとう」
 
 
 私は怖い夢を見ることが多い。
 それはこれまで転生してきた時の大切な人達との別れを見るの。
 それで見て辛くなった時はツー君と一緒に寝てた。
 ツー君と寝ると安心出来たんだよね。
 気にしてくれてたんだ…嬉しい。
 
 
 『あのね、実は私もツー君に渡したい物があるの』
 
 「俺に?」
 
 『これ…』
 
 
 渡そうとポケットに入れてたプレゼントをツー君に差し出す。
 ツー君はそれを受け取ってふにゃっと笑った。
 
 
 「俺達今までプレゼント渡してなかったのに
 今年は2人共用意してたんだね」
 
 『ほんと、凄いね』
 
 
 流石双子って笑うツー君を私は護りたい。
 
 
 「ブレスレット…綺麗…めぐ、似合うかな?」
 
 『うんっ、似合うよツー君
 それね、御守りのつもりでツー君に創ったの』
 
 
 ブレスレットを取り出して腕に付けてくれるツー君。
 それを照れ臭そうに腕を上げて見るツー君に満足する。
 やっぱりオレンジが似合うね。
 
 
 「えっ、これめぐが作ったのー!?
 ありがとう、俺…大事にするから」
 
 『うんっ!私も!』
 
 
 最後に互いをぎゅーって抱き締め合って私は自分の部屋に戻って来た。
 
 ツー君から貰ったうさぎさんを抱き締めながらベッドにダイブして、もふもふを味わう。
 ツー君の気持ちが嬉しい。
 きっと、今日は良い夢が見れそう。
 
 
 『ありがとう、ツー君
 おやすみなさい…うさぎさん』
 
 
 大切な貴方からはいつも沢山のものを貰ってるよ。
 ありがとう、ツー君…
 一緒に生まれてくれてありがとう

[戻る]


第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
無料HPエムペ!