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「ソウル」
何でだろうな、すごく落ち着くんだ、お前に名前を呼ばれると。
何回でも呼んで欲しくなる。
男の俺とは違って高いけど、何となく心地良いマカの声。
最近まで分からなかったけど、マカが俺に甘えたい時の声は普段話す時とはちょっと違う。
いつもよりほんのちょっと低く小さい声、まるで子供がおねだりする時みたいな声。
それがマカの甘えたい時の声。
「ソウル」
「来いよ」
ほら、といって腕を広げると普段の様子からは想像出来ないくらい大人しく俺の中にすっぽり収まる彼女。
そんなマカを俺はそっと抱き締める。
何かあったんだろう、今日のマカは元気がなかった。
「‥‥‥マカ」
「ん?」
「ここはいつでもお前だけの特等席だからな」
「‥‥‥ばか」
乱暴な言葉とは裏腹にマカは小さく笑い、俺の背中にそっと手を回した。
はにーがーる
(こんなに甘いお前は俺だけのモノ)
***
fin
20090116
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