Another-2年後のミサキ-本編
4月31日3
「ごめんなさい。」
さやかの凛とした声が響いた。周りが静かで雑音がないため綺麗に通った。
「どうして?」
「実はね…」
さやかは何か言いにくそうに口を紡ぐ。
さやかの様子がおかしい。
「森山さん」
いきなり聞こえた第三者の声。
その声をした方を向くと
中山祐狡がいた。
彼は、さやかと同じく学級委員、対策係に立候補した人物だ。
中山は、私の方を少し見てさやかに目線を変えた。
「園宮先生が…」
何かを言いかけてこっちにきてという目でさやかを見ていた。
さやかは、ただ「ごめん」とだけ言い残しその場を去った。
*
私は、授業をサボることにした。
あの後屋上にいたが、しばらくして何気なく第二図書室へと足を進めた。
第二図書室に行きながら今日のことを考えていた。
中山の態度
真月の態度
そして
さやかの泣き顔…
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