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古き記憶の再生
即刻問題発生って……2(+α)
−まだまだ続くツナside−





柚木の家は、住宅街で商店街からも近い所だった
ていうかここ、俺いつも通ってんのになんで会わないんだろ……
出る時間が違うのか?



柚木「ここだ。」



家に着いたらしく、家を見てみれば
平凡な家だった。
なんか、すごく平凡に見えて羨ましい



柚木「うーん、アイツ起きてねぇな…」


獄寺「何で分かんだよ、ンなこと…」


柚木「アイツの部屋のカーテンがまだ掛かってる。
まあ、それの方が都合いいんだが…


山本「ん?なんか言ったか?」


柚木「いーや?さ、中入れよ。あと騒がしくすんなよ、アイツ他人を入れるの嫌がってるからな。」



バレたらやばいんじゃないの!?それ
そう思いながら、ふと気付く
リボーン居たら騒がしいってモンじゃない…!!



ツナ「(大人しく帰ってくれそうにもないな、こりゃ…)」


リボーン「……」














中に入れば、すごく綺麗だった
柚木に聞けば、毎日欠かさずに掃除をしているらしい
…………妹さんが
あと、庭の方を見れば春に咲く花が咲いていた
桜の木もあって、毎年花見もしているらしい



柚木「因みに、あの花達は全部俺が育てたんだぜ」


ツナ/獄寺「「……………」」


山本「そうなのか、てっきり妹さんが育てたと思ったぜ」


柚木「俺の趣味はガーデニングだ、妹の方は読書か本屋行って本を漁ってくる事だ。」



柚木には悪いけど一つ言いたい……





どこをどうツッコめばいいか全然分かんないんだけど!?



柚木「まあ、俺は楽しいから良いんだけどな。」


獄寺「それにしても、庭は広ぇんだな」


柚木「まーな。親父達からの貰いもんだし、ちゃんと使わないとって思ってな。」



何かすごく深刻そうな話が……



山本「もしかして、親父さん達……」


柚木「あぁ…」


獄寺「わりぃ…」


柚木「世界中のダンジョンを巡って、今頃罠に掛かってんだろーなぁ。」


ツナ「えっ!?



ちょっと待って、どんだけ自由過ぎる両親なの!?
俺のとこのよりめちゃくちゃハッスルしてんじゃん!!←フルイ



柚木「驚いただろ?でも俺らにとっては、最高の親なんだ。冒険した場所や何が起こったかって手紙と写真送ってくんだよな。そーいや昨日届いたな、巨大なクマに追っかけられてる写真



聞いてるだけで想像つくからもういいよ!!



柚木「っとそーだ、ちょっと妹の様子見てくるから座って待っててくれ」



そう言い残し、柚木は二階へと上がっていった



リボーン「いいヤツだな、家族思いで」


ツナ「そうだな…」


リボーン「ファミリーに欲しいな、藤崎兄妹


ツナ「そうだな………って頼むからあの二人を巻き込むなよ!!」


獄寺「ですがリボーンさん、柚木はいいとして妹の方は俺らは知りません。どんなヤツかも……」


山本「親父の話によれば、真面目な子だってよ。それに店も手伝って貰ったって言ってたぜ?なんだ?またマフィアごっこか?」


リボーン「双子揃ってイイヤツ…か………ますます欲しいな、ファミリーに」


ツナ「だから!!」



ドサドサドサッ!!



上から何かが落ちた音がいきなりした



獄寺「なんだ!?」


ツナ「物でも落ちたのかな……見に行ってみよう?」



落ちた音が気になったのはみんなも同じで
全員で勝手ながらも二階へと上がる



リボーン「物が落ちた音がしたのはこの部屋だな」



ローマ字でゆうきって書いてある
妹の部屋か?
まあ、他にいないと思うけど……



ツナ「……(女の子の部屋に入るのはちょっと気が引けるな……)」


リボーン「ツナ、お前が開けろ


ツナ「なんで俺なの!?」


リボーン「ヤラシイ事考えるからだろ。さっさと開けやがれ」



銃を持って脅してくるリボーン
だからなんで人の心を読むのかな!!?
俺も人のこと言えないけどさぁ…←オイ



ツナ「じゃ、じゃあ……開けるよ?」



そう言ってから、ソーっと部屋のドアを開ける
中にいたのは、ベッドの上で規則正しい寝息を立てている妹さん(らしき人物)と本に埋もれてる柚木の姿だった



柚木「ちょ、丁度いい時に来た………助けて」


ツナ「(なんで本に埋もれてるの!?)だ、大丈夫!?」



声を小さくしながら柚木に大丈夫かと聞く



柚木「ああ、平気なんだが………出来れば早く本をどけて欲しい。重くてムリだ死ぬ」



そんなに!?
え、死ぬほど重いの!?
数冊しか乗ってないのに!?



リボーン「全部小説だな、ここにある本は」



柚木の上に乗っている本を退かしていると
リボーンがいきなり本棚を見て言った
そういえば、確かに……
持っていた本を見ると、あの有名な小説家、太宰治の人間失格≠セった



柚木「全部、コイツの読んでる本だよ。あと英文の本もあったな。買いすぎて本棚に入らねぇからたまに部屋の隅に置いてるから、それを忘れてぶつかっちまったんだ。わりぃなホント」


ツナ「いや、大丈夫だよ。(それにしてもすごい本の量だな……)」


柚木「優紀が寝てるから言えんだけどな。コイツ、本以外興味なくてな。友達もいねぇんだ」


ツナ「え、そうなの!?」



驚いて、顔は窓側の方を向いて寝ている優紀?さんを見る



柚木「小さい時になんで友達作んねぇんだって聞いたらよ、柚木と本さえ在ればいい≠チて言ってきてよ。
まるでそれ以外興味がねぇみてぇに言ったんだよ。」



驚いた、双子なのに正反対だなんて……
山本と隼人、そしてあのリボーンさえも驚いていた



柚木「っと、早くこれ直さねぇと勝手に部屋に入った事がバレんな……ホントに申し訳ねぇんだけど、本直すの手伝ってくんねぇか?」


獄寺「オメェホントに双子の兄か!?」



うん、隼人……それは言わないであげようよ。
本人も気にしてるからさ










結局、本を直すのに時間が掛かり
空が赤く染まっていた



柚木「なんだ、もう夕方か…時間ってーのは、はえーもんだな」


山本「んじゃ、もう帰るか?」


ツナ「そうだね、長く居るのも悪いし……」


柚木「帰んのか?んじゃあ、玄関まで見送るぜ?」



そう言い、柚木は立ち上がる
今頃だけど、妹さん全然起きなかったな…



ツナ「じゃあ、また明日学校で」



柚木「おう、じゃあな。あ、そーだ。もし、優紀が俺がいない時に困ってたら遠慮なく助けてやってくれ。アイツにも人と関わって欲しいしな」



ホント優しい、妹思いで……
こんなに優しい兄がいて、妹さんも幸せそうだな…
そんな事を思いながら、藤崎家を後にした。













リボーン「おいツナ、お前藤崎妹の事どう思ってやがる」



家に帰って、部屋で本読んでたら
リボーンが唐突に聞いてきた



ツナ「なんだよ、藪から棒に……」


リボーン「いいから答えやがれ」


ツナ「…………最初山本から聞いた時は、いい人なんだなって思ったけど……柚木から話聞いたらなんかちょっとイメージが変わったっていうか……」


リボーン「……」


ツナ「な、なんだよ…お前が質問して来たんだろ。なんか言えよ」


リボーン「お前はだからダメツナなんだ」


ツナ「はぁ!?」



それを言い残しさっさと部屋から出ていった
………なんなんだよ、全く…



ツナ「………藤崎…優紀、か……」



明日学校に行くのが楽しみって思った俺が居たが
気付かないフリをした。
















で、翌日学校行けば
柚木が女子に囲まれてて
柚木のそばに居たのであろうか、一人の女子が離れた
その女子に助けを求める柚木
それを無視する女子
もしかして、アレが柚木の双子の妹なのだろうか



ツナ「……(想像とすっげー違う)」



何を想像したかって?
柚木に似てるだろうから美人かと思ったけど
違った、本人目の前にして思うのはあれだけど……
地味過ぎる…三つ編みお下げに黒ふちのメガネ……
なんか、いじめ系の少女漫画に出て来そうな子だな



獄寺「なんか、想像してたのと違うっすね」


ツナ「……」



俺はその言葉を聞いた後に
自分の席に着く
それで条件反射で妹さんに挨拶をする



ツナ「おはよう、藤崎さん。」


優紀「……おはよ」



優紀は俺の顔を見ずに挨拶を返す
それで突っ掛かりそうだった隼人に威圧で止めて
俺の中で何かがプツンと切れた



グイッ



ツナ「挨拶する時は、人の顔を見ようね。藤崎さん?」


優紀「…………………」



メガネで分からないけど、驚いている
というか、状況が飲み込めてない
クラスの女子達が黄色い声を出して五月蝿いけど
敢えて気にしない…



優紀「離してくれませんか?」



へぇ……



ツナ「俺の話聞いてた?」


優紀「挨拶は返しましたけど……(目立ちたくない、さっさと離せ)」



心を読めば、凄く口が悪くて…
不思議と、もっと優紀の事が知りたくなった。



ツナ「俺は挨拶する時は人の顔を見ようね、って言ったんだけど」


優紀「あぁ、すみません。前半聞いてませんでした」


ツナ「ふーん……」



あからさまに面倒臭いって思ってる様に見える



ツナ「そっか、ごめんね。いきなりこんな事して」



俺はそう言って、顎から手を離し謝り、作り笑いをする
というか俺…顎クイしてたんだ
無意識にやってた……



優紀「別に……(あからさまに、笑みが偽物……という事は………)」



…………え、なんで作り笑いってわかった訳?
つーかという事は≠チて何?
そこから心を読むのが出来なくなっていた
無心に…なった……?
引っかかることが起きて悟らせないように自己紹介をする



ツナ「俺は沢田綱吉、みんなからはツナって呼ばれてる。」


優紀「(名乗った方がいいのかこれ…)…………藤崎、優紀。呼び方は沢田さんに任せる」



俺の目を見ずに名を名乗る優紀
しかも名乗った方がいいのかこれって…
ちょっとイラッと来たのでイタズラをしてみた



ツナ「よろしく、優紀」



相手は戸惑ってる、というかなんで呼び捨てしてんだって顔してるし……
ちょっと、面白い…





俺は、優紀の事が知りたくてたまらなくなった。




*ツナside・END*

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